74夜 弱者と強者 ページ30
「なに勝手に戦ってんだ！！
危うく死ぬところだったんだぞ！」
「良いじゃないですか！！
試合も長引いて観客も喜んでたし、どっちみち怪我してないんだし！
むしろアリババさんより安全に安心した試合が出来てたと思いますがねぇ私は！！！」
剣闘終了後……
なぜかアリババさんの控え室でギャンギャン説教をされている
まったく……
ツノさんが寝坊したから私が代わりに出てあげたのに！！
まぁ昨日遅効性の睡眠薬を仕込んだのは私なんだが……
そんなことはどうでも良いのだ！！！
「とにかく！
お金も取った、剣闘士にもなった、怪我もしてない！
どうだ！なんか言うことあるかっ！！」
「あるに決まってるだろ！！」
「へ？まだあるんですかぁ〜？」
「あぁ当然だ。
なぁA、お前さ、なんであんなに
平然とあいつを殺したんだよ……」
「え？だって、ほっといたら私が殺されてしまうでしょう？
何か問題でも？」
「なんで分からないっ！？
お前は……お前はなんの罪もない、ずっと人間
に囚われていた、あいつらを……
殺したんだぞ？
自由にしてやりたいとか、思わなかったのか！」
その時私は気づいてしまった。
この人もまた、世界に平和を求める理想主義者なのだと。
現実と理想の狭間でなにもできない。
ただの夢を語るしか能のない人なんだと。
「___________アリババさん。
さっき彼らに罪はないと言いましたよね。
だからこそ自由にしなければならないと。
なら、アリババさん。
あなたは地面を歩くとき、蟻を踏まないように気をつけて歩きますか？」
「そ…それは…」
「もちろん、しませんよねぇそんな事。
つまり、あなたも
いや、あなたに限らず全ての生き物がそうして生きているのです。
『弱者を踏み潰し、強者が残る』
それはこの世界を形作っている理の一つです
罪ではない。悪でもない。否定できるものでもない。
それは本能。
生き物が生まれながらにして持っている
『生』への執着。
この世界に住まう全ての生物は、
他者を蹴落とす事でしか、生きられないのです」
「そんな事ない！！
平等に接すれば彼奴らも心を開いてくれる！」
「平等？そんなものはまやかしです
世の中には常に序列があり、低い者は高い者に従う。
当然の事でしょう？
貴方に私を否定する権利はない」
その時のアリババさんの顔は、絶望に歪んでいた
ラッキーアイテム
モルさんの眷属器。見るだけでok。
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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ウラト - ぱないのって物語シリーズですよね！ (2016年5月4日 2時) (
レス) id: 9d9d1106e6 (このIDを非表示/違反報告)
ネット廃人のネト充 - ジュダルのあだ名がめっちゃ笑えるｗｗｗｗ (2016年2月23日 16時) (レス) id: 7c3141a3a4 (このIDを非表示/違反報告)
らいむめろん - 永らくご無沙汰して申し訳ありません！一身上の都合により更新が遅れます。本当にごめんなさい……皆様これからもよろしくお願いいたします。 (2016年1月5日 18時) (レス) id: 2a8f9b99d0 (このIDを非表示/違反報告)
紫(プロフ) - 続きが楽しみ！更新頑張ってね！ (2015年12月15日 21時) (レス) id: 1294923381 (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - とても面白いです!更新楽しみにしています^^ (2015年12月13日 17時) (レス) id: d0082e23f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らいむめろん | 作成日時：2015年7月23日 20時
