73夜 無血の女剣士 ページ29
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試合開始の鐘を合図に、怪物の鎖が解かれた。
相手はマウレニアオオウサギ……
一流の剣闘士が、一発でやられるような敵に
どうやって勝つつもりなんだ…？
Aは……
一体何者なんだ……？
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ずっと餌を与えられていないのか、
初っ端からドンドン攻撃を仕掛けてくる
デカブツウザギ。
『しかも、こいつ
興奮してて思考がまとまってないじゃん……
白銀さんでだいぶ慣れたと思ってたけど、やっぱ甘かったな……』
私は静かに苦笑した。
『大見栄切ったは良いものの、ここで負けたら全てがお陀仏……なんとかしないと…』
そう考えている間にも、
四方八方から爪の斬撃が飛んでくる。
能力で相手の先を読めるとはいえ、
それは相手に確固たる思考があってこそ。
思考が混線している動物相手に、
その攻撃を読むのは至難の技だ……
だったら…………
壁に飛んできた爪の攻撃を
とっさに飛び上がって観客席の手前に着地した
『現在位置は闘技場の東側……
この位置からなら_______________』
「ねぇお客さん。
もう少し後ろに下がっていて下さいませんか？」
「ん？どういう意味だそりゃあ？」
「だって…………
血塗られたまま帰りたくはないでしょう？」
そうだ……
自分が相手のペースに合わせる必要はない。
……相手を、自分のペースに、
・・・・・
合わせさせればいいだけのこと……
こんな簡単なことに気づかなかったなんて……
「さぁ、茶番は終わりにしましょう。
一撃で、
かたをつけてやるわ…………！！！」
自分の中の感情が、引いていく、
目を開けばそこは
黄金の瞳で見つめる世界。
私はめいいっぱいの力で
壁から飛んだ
私を目で追うデカウザギ。
そう、そのまま
「目を逸らさないでね……永遠に。」
その目に、
美しい朝日が写った。
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次の瞬間、
眉間に剣の刺さった怪物は、
哀れに、
闘技場に倒れた。
「……死に際に朝日を拝めて良かったわね。
私からの、せめてもの手向けよ。」
観客から、どっと歓声があがった。
『無血の女剣士』
一滴も血を浴びることなく勝利した少女は、
新たな通り名を得て、晴れて剣闘士となった。
ラッキーアイテム
モルさんの眷属器。見るだけでok。
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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ウラト - ぱないのって物語シリーズですよね！ (2016年5月4日 2時) (
レス) id: 9d9d1106e6 (このIDを非表示/違反報告)
ネット廃人のネト充 - ジュダルのあだ名がめっちゃ笑えるｗｗｗｗ (2016年2月23日 16時) (レス) id: 7c3141a3a4 (このIDを非表示/違反報告)
らいむめろん - 永らくご無沙汰して申し訳ありません！一身上の都合により更新が遅れます。本当にごめんなさい……皆様これからもよろしくお願いいたします。 (2016年1月5日 18時) (レス) id: 2a8f9b99d0 (このIDを非表示/違反報告)
紫(プロフ) - 続きが楽しみ！更新頑張ってね！ (2015年12月15日 21時) (レス) id: 1294923381 (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - とても面白いです!更新楽しみにしています^^ (2015年12月13日 17時) (レス) id: d0082e23f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らいむめろん | 作成日時：2015年7月23日 20時
