62夜 はじめてのぬくもり ページ18
すいません。
ちょっと状況が理解できないでいます。
目の前にいるのは、首に枷をつけられた白狼
その赤い瞳でまっすぐに私を見据えている
競売用かなんかの動物なんだろうか
こんな大海原にただ二人。
いや、正確には
一人と一匹。
「……おかしいなぁ？船内にいた生物は、
全部死んじゃったと思ったんだけど」
私は白狼に近づき、しゃがんで目を覗き込んだ
白狼は微動だにしない。ただ静かに視線を合わせるだけ。
首の枷に、鎖に、
自然と目が吸い寄せられた。
「……ハァ…自分の奴 隷 時代を思い出すな」
呆れたようにもう一度ため息を吐き、
ちょっと待ってて。と手を伸ばして
枷の鍵穴に剣先を突っ込む。
「……このぐらいは、
2年かそこら奴 隷やってりゃあできるようになるわ…………よし、取れた。」
枷が ガシャン と重い金属音をたてて床に落ちた
白狼の首にはこびりついた血の跡がくっきりと残っていたが、
それでも鉄の輪っかが嵌められているよりは
マシだ……
と思う。
「…………ねぇ狼さん。
暇だからちょっと聞いてくれ。いや、別に面倒くさいならいいんだけどさぁ…」
うっすら微笑を浮かべてそういうと白狼は静かに頭を下げ、ジーっと目を合わせた。
これは話してもいいということ…
なのか？
ところどころ赤く染まった不揃いな髪を
ポリポリと掻く
「……じゃ、ちょっと狼さんに聞いてもらおうかなぁ私の話。
ここで会ったのも、何かの縁だろうしさ
でも……
まず最初に寝るか。私疲れた。
どうするよ狼さん。」
狼さんは私の言葉を理解したのか、
立ち上がって船内に入っていった。
もしかして競売用の動物じゃないのかも……
こんだけ賢いんだし
中に入り、船室の一角に丸くなると、
狼さんまで一緒になって丸くなった。
どうした おい？←
だけど、今まで、人と一緒に寝たことなんて、
なかったから
なんだかとっても、
涙が出そうな気持ちになった。狼なのに。
いつ噛まれて死ぬか分かんないのに、
自然な安心感が、そいつにはあった。
隣ではすでに寝息を立てる狼がいる。
「……食肉にすんのには、
まだ勿体無いと思うんだよね……」
柔らかい毛並みに埋もれて、
私はすぐさま眠りに落ちた。
ラッキーアイテム
モルさんの眷属器。見るだけでok。
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
X
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
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ウラト - ぱないのって物語シリーズですよね！ (2016年5月4日 2時) (
レス) id: 9d9d1106e6 (このIDを非表示/違反報告)
ネット廃人のネト充 - ジュダルのあだ名がめっちゃ笑えるｗｗｗｗ (2016年2月23日 16時) (レス) id: 7c3141a3a4 (このIDを非表示/違反報告)
らいむめろん - 永らくご無沙汰して申し訳ありません！一身上の都合により更新が遅れます。本当にごめんなさい……皆様これからもよろしくお願いいたします。 (2016年1月5日 18時) (レス) id: 2a8f9b99d0 (このIDを非表示/違反報告)
紫(プロフ) - 続きが楽しみ！更新頑張ってね！ (2015年12月15日 21時) (レス) id: 1294923381 (このIDを非表示/違反報告)
リリ(プロフ) - とても面白いです!更新楽しみにしています^^ (2015年12月13日 17時) (レス) id: d0082e23f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らいむめろん | 作成日時：2015年7月23日 20時
