伍話 ページ7
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「うにゃ…」
ほんの少し開いた目に見えたのは真っ白の天井。
また、すぐに目を閉じるけど。あー目が開かないくらい眠気が襲ってきてる…。
無念。
「待って。そろそろ起きて」
イケボが聞こえたと思ってもう一度頑張って目を開ける。
「だじゃい…さん?」
やべー目の前に太宰治がいるー。私どうしたんだろう。トリップでもしちゃったのかなー?
なんてうへうへしてたら思い出した。
「…………」
私、転生してたんだ。
だから、太宰さんの名前も知っててそれをぽろっと出したら…。
怪しまれるに決まっていて…。
めっちゃ不審な目で見られてるんですけど。めっちゃめっちゃジト目なんですけど。
でも、太宰さんが私に何かするとは思えない。今だって毛布をかけてくれてたみたいだし。
「君、本当不思議な子だね」
何か必死に話そらさなきゃと思ってたら太宰さんから話振ってきた。
話はそれてない、か…。
「自分の名前も覚えてないのに私の名前を知っていて…というかそのお面は何なのかな?」
ああ、疑ってらっしゃる。
お面のことは私も知らない。知らないよ!!こっちが教えてもらいたいわ!
「まぁいい。そのうち吐いてもらうから。昨日の場所に行くから顔洗って来て。ご飯は出来てる」
何か物騒な言葉聞こえてきたんですけど。え、拷問でもされるんですか?
でも、太宰さんは親切にしてくれる。それが怖い気もするけど。
あっち、と言われた方に行って顔を洗って口を濯ぐ。
すると後ろから来た太宰さんに顔を乱雑に拭かれ。
また…森さんに会うのかー。
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作者名:拳銃 | 作者ホームページ:
作成日時:2016年7月12日 23時