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冬「ねぇ席替えどうだった?」

『うーん…別に、悪くはないかな。静かな人だから』

冬「えーでも一松さんって暗くない?ちょっと不気味…」

『まだよく分かんないけど、悪い人ではない気がする』

冬「へー」

『まぁ女子には冷たいって噂だけど、根は良い人なんじゃないかなぁ?あっ!てか、次美術じゃん。急ご』

冬「だね!」

少し小走りになって北校舎へ向かう

一「……変なヤツ」

松野さんがそう言っていたとも知らずに

〜一松side〜

席替えで隣の席になった長谷川A

クラクではあまり目立たない奴だ

まぁギャーギャー煩い女子よりずっといいな…

そして数学が終わった後、美術室に向かった俺は忘れ物を取りに教室へ戻った

教室のドアを開けようとしたその時、誰もいないと思っていた教室から声が聞こえた

冬「えーでも一松さんって暗くない?ちょっと不気味…」

ああ、またか

また俺の陰口、何だってんだよ。この声は多分だけど守口、だから話し相手は隣の席の女…長谷川だと思う

『まだよくわかんないけど』

やっぱり

『悪い人ではない気がする』

…………?

は?何、アイツ。自分の友達が悪口言った時って普通便乗して自分も悪口言うだろ、俺みたいなクズなら尚更だ

『女子には冷たいって噂だけど、根は良い人なんじゃないかなぁ?』

………ホント何なのコイツ、訳わかんないし、調子狂うんだけど

ドアに向かってくる気配がしたので、俺は何故か廊下の角に隠れた

守口と長谷川がパタパタと美術室に向かうのを見送ると、俺は教室に入ってファイルを持った

そして、長谷川の席を見つめる

一「……変なヤツ」

一言そう吐き捨てて、俺は廊下に出た

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作品ジャンル:恋愛
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作者名:狂愛 | 作成日時:2016年8月7日 19時

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