第40話 交渉 ページ41
だがそこに私は割って入る。
「杏子」
「…何?」
「本当に話をこれで終わりにしていいの?」
「いいけど?」
「本当にそれでいいの?マミと仲直りしたいんじゃないの?また一緒に戦いたいんじゃないの?」
「そんなこと思ってるわけ…」
と杏子は俯きながら否定する。本当に、素直じゃないなぁ。
「あの時、笑われると思って言わなかった言葉を、言わなくていいの?」
「っ!」
杏子の瞳には迷いが見える。
「ね?ちゃんと話そう?みんなが納得いく結果になるように。暴力とかじゃなくて、みんなで平和に話し合って解決しよう?」
私はそう杏子に提案した。
「だから!あたしはあんたたちを殺そうとした!それだけで、話し合いは無理だってことくらいわかるだろ!?なのに、どうしてお前はそこまで話し合いにもっていこうとする!?」
と杏子は私の言動を理解できていない様子だ。
「杏子に何があったか聞きたいの!どうしてあんな行動をとったのか!」
「別に…」
「杏子は…本当にマミを殺したかったの?」
「殺したかったよ。マミだけじゃなくて他のやつらも!だから殺しにきた」
「違う!私が聞きたいのはそういうことじゃない!私が聞きたいのはそれは、ただの建前なんじゃないかってこと!」
「そんなわけ…!」
私がそう言って迫ると、杏子は一歩後ずさりながらそう言う。
「ないの?本当にないって言えるの!?自分の”心”に目を背けて、そういうことにしてるんじゃないの!?」
「っ!違う!あたしはっ!マミも、他のやつらも殺す覚悟があった!邪魔をするやつを殺す覚悟だって…!」
「嘘だ!」
私は杏子の言葉を遮ってそう叫んだ。
「嘘なんかじゃ…!」
私の叫びに対し、杏子は気圧されながらそう言った。
「私は!?杏子、私に手加減してたよね!?」
「手加減なんかしてない!それにお前だってあの時、”手加減抜き?”って言ってたじゃん!」
確かに言った。でも、それとこれとは別の話だ。
「してたよ!無意識かもしれないけど。確かに、スピードに関しては手加減抜きに感じたよ?でも、私に攻撃するとき、躊躇ってたよね!?」
「そんなこと…!」
「だって私に攻撃しとけば、私を戦闘不能にできる場面はいくらでもあった!でも、杏子はそれをしなかった」
「そ、それは…」
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
前回に引き続き、中途半端ですが、ここで終わりです。
あの、「嘘だ!」って言うセリフで別のキャラ思い出したの私だけですかね?ちなみに偶然です。
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作者名:ねこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/rinnsatuki/?fp=
作成日時:2023年4月1日 18時