ハッピーエンドは遠い先 (ページ38)

今日:10 hit、昨日:36 hit、合計:5,093 hit

第37話　悪夢ページ38

___暗い。最初に受けた印象はそれだった。どこを見渡しても、辺りは暗かった。真っ暗。そんな中、人影が見えた。
「きょう、こ…？」
黒い人影だったが、私は直感的にその人影が佐倉杏子だとわかった。
『どうして？』
そんな声が聞こえてきた。
『どうして？Aはあたし達家族がどうなるか知ってたよね？Aがしっかりと助言してくれるだけでも、運命は変わってたよね？なのに、どうして助けてくれなかったの？』
「ッ！」
『ねえ、どうして？なんで？』
……ごめんなさい。
『それだけでいいと思ってるの？人の家族を見殺しにしておいて？』
ごめんなさい。
『Aってさ、あたしらを救いたいって言ってたよね？でもさ、あたしの家族見殺しにしてる時点でさ、救えてないんじゃないの？』
「っ！」

「Aさん！！」
マミの声が響いた。
「ま、み…さん…？」
「そうよ。大丈夫？すごくうなされていたけれど…」
そう心配している眼差しで私を見てくる。
「だい、じょうぶ……。うん。大丈夫」
そう私は自分自身に確認するように呟いて、ニッコリ笑った。
「本当に？大丈夫？」
だが、マミはまだ不安なのか、私に大丈夫か問いただしてくる。
「も～、心配性だなぁ、マミさん。大丈夫だって～」
「そ、そう…？それならいいんだけど…」
となんとか納得してくれた様子だ。
「ところで、ここどこ？」
「私の家よ」
あー、どうりで懐かしい感じがすると思った。
「杏子は？」
「まだ寝ているわ」
よかった。逃げたりしてなくて。
「そっか。…そういえば、後輩ちゃんたちは？」
あの場にまどかたちがいた事を思い出し、あの後どうなったのかも気になるから、そう私は疑問をなげかけた。
「リビングに居るわ」
「オーケ―、オーケー。ではリビングへレッツゴー！」
「え？まだ寝てた方が…」
リビングに行こうとする私にマミはそう言って止めようとする。まだ心配してたのか・・・。
「大丈夫だって。ノープロブレムだよ。さ、行こう？」
「…わかったわ」
ーーーーーーーーーーーー
えー、はい。杏子の夢のところ書きながら恥ずかしいなと思っていた作者です。たぶんここから数話は恥ずかしいと思いながら書くところがあると思います…。というか、昔書いた小説を投稿している時点でもうアウトな気がする…。1100hit越え＆ここまで読んでいただきありがとうございました。