第31話 傍観者は辞めにします! ページ32
”何か”。そう、生き物ではない何かがそう言ったのだ。
「てめぇ…!」
嘘でしょ?どうして…。魔女に殺されそうになっても、助けなかった、キュウベえが今、マミを助けるために命を掛けて、マミの前に立っているのだ。
「…あんたも死にたいのかい?」
「…」
キュウベえは何も言わずに杏子を見ている。こういうわけのわからない状況の時にほむらに助けてもらいたい。でも、今はまどかが心配で、まどかについている。もう、これは、マミが何とかしてくれると願うしかない。でも、こんな状況かで、何とかできるか…?昔仲間だった子に今いる仲間がどんどん潰されていっているのだ。精神が安定しているわけがない。
「じゃあ、死ね」
と言ってキュウベえに槍を向けた。そして、杏子の槍がキュウベえを貫いた。…はずだったが、マミがリボンで庇ったのだ。
「またあんたかい」
「もうやめて!!佐倉さん!あなたはもっと…もっと優しい人だったでしょ!?」
「昔と今は違う!!」
「!」
マミが杏子に訴えかけるが、それも無意味のようだ。
「それに、こうなったのもあんたが原因じゃないか!!」
「っ!」
杏子が何故そんな勘違いをしているのかはわからないが、きっと、今の言葉はマミに刺さっただろう。あの時、負けたとしても、無理やりにでも話を聞いて助けてあげられたら…と。
「それは……ごめんなさい……」
これは非常にまずい状況である。このチームの今の状態で、杏子と対等、もしくはそれ以上に渡り合えるのは、おそらくマミ、ほむらだ。この時間軸が何回目かがわからないから、まどかの強さもわからない。そして、この中でおそらく一番強いマミが精神が安定していないとなると…少し不安である。精神が安定していたらこの戦いはマミの勝ちなんだけど……。…これは、杏子の方が優勢かもな…。なんて考えていたら、杏子はまたマミに牙を向いている。
「動きが鈍くない、かい?」
「っ!」
あぁ!もう!どうにでもなれ!!
キン!金属がぶつかり合った音がした。
「……どう、して…」
杏子からはさっきまでとは違う弱弱しい声でそう言った。
「どうして……あんたがいる……?」
そして、マミと杏子の声が重なり合う。
「A…」
「Aさん…」
ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー ー
どうも、寝不足のせいで風を引いた、哀れな作者です。また期間が空いてしまい申し訳ありませんでした。そんな中、900hit越えありがとうございました。文字数の関係で作者の話は終わります
5人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ねこ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/rinnsatuki/?fp=
作成日時:2023年4月1日 18時