ハッピーエンドは遠い先 (ページ11)

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第10話　便利な予防線ページ11

次の日
「結局、君はどうするんだい？僕も無理強いはしないけど、なってくれるんだったら、有難いからね」
インキュベーターはまた私に語りかけてきた。
「言ったでしょ。考えさせてって」
そう、私は迷っているのだ。魔法少女になるか、このまま普通の少女でいるか。でも、今の考えが変わらなければ私はきっと魔法少女になるだろう。だって、これから起こることを私もほむら同様知っているから。だから、これから起こる"悲劇"を食い止められるかもしれないから。
「そっか。じゃあ、また待つとしよう」
「…えぇ、そうしといて」
と私は素っ気なく答えた。
「あぁ、そうそう、君に聞きたい事があったんだ」
とインキュベーターは言ってきた。
「…答えてもいいことは答えてあげる…」
まあ、なんとなく何を聞いてくるか予想はついているけど。
「何故君は僕に最初に会った時、僕のことを知っていたんだい？」
「前にも言った通り、知っていたから」
「うーん、そういう意味じゃないんだけど…。君が最初に結界に巻き込まれた時、何故驚かなかったんだい？」
「え？」
私が驚いていなかった？いや、知ってても、急にきたら驚くでしょ。事実、私だって驚いたし…。だが、キュウべえは驚いたようには見えなかったようだ。
「気づいていなかったのかい？君は焦ってはいたが、驚きはなかったように見えた。どうしてなんだい？」
まあ、キュウべえがそう思っているのならそれを信じさせる。勘違いしてもらうとしよう。そうすることで、自分の"手札"がバレにくくなる。
「そう？じゃあ、驚いてなかったのかもね」
「それは答えになっていないと思うんだけどね」
「最初に言ったでしょ。答えていいことだけ答えるって」
予防線をはっておいてよかった。
「そうだね。今回は次の質問で最後にしよう。君はどうして僕と話す時、もしくは、関わる時、怒りがあるんだい？」
「っ！」
気づかなかった。キュウべえがしていることに腹が立った。だから、無意識に毎回、一言一言言っている言葉に怒りがこもっていたのだ。
「…さあ？何でだろうね？」
「…そうかい、わかった」
と言ってインキュベーターはどこかに行った。
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やっと学力テスト終わりました。ですが、これから本格的に学校が始まってしまい、部活も始まるので、投稿が遅くなってしまうと思います。ごめんなさい。ここまで読んでいただきありがとうございました。