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1週間前、ミノリちゃんから連絡が来て、誠也と付き合ってること、妊娠したかもしれないということを言われた。
実は、誠也とミノリちゃんが付き合っていたことは半年も前から知っていた。
丈くんに別れた日のことを話したから、誠也にもその事が伝わったみたいで、謝罪の連絡が来た。
私はもう、かずくんと付き合っていたし、そのことについて特に何か言おうとも思ってなかったから、今は普通に、友達として、関わっている。
私の卒業イベントの日、丈くんと誠也の卓には私しか付かなかったけど、その時にミノリちゃんが誠也に一目惚れしたらしい。
それを青谷さんに話して、それを丈くんに話して、…って、誠也とミノリちゃんの馴れ初めを思い出してる場合ではなくて。
かずくんは、あの妊娠検査薬を私のだと思ってたみたいで、口をポカンと開けて私を見ていた。
「…私は妊娠してないよ？」
「そっか、…少し、残念やけど」
「…ん？」
「俺パパになれる〜！って思っとったから」
きっとこれは、かずくんの優しさで、本音じゃないと思う。
けど、私との将来もちゃんと考えてくれてるのかなって、嬉しかった。
「…いつか、俺の子、産んでくれる？」
真剣な顔をして言うもんだから、ごめんねとは思いながらも私は笑ってしまって、なんで笑うん…ってちょっとしょげてるかずくんが可愛かった。
「いつになるかな？」
「…今すぐでもええんやで」
「…バカ」
「やって、Aのことめっちゃ好きやもん俺」
「うん、…私も大好き」
私たちは、何気ない日常での偶然の出会ったけど、日々の小さな出来事が辛い別れになるってこと、小さな出来事が思いがけない関係へと導いてくれるってこと。
この先もずっと、この人は私をきっと幸せにしてくれる。
悲しいことも辛いことももちろんたくさんあると思うけど、それ以上に楽しい気持ちにさせてくれるはず。
「…愛してる」
だってほら、こうやって私を真っ直ぐ見つめてくれるから。
fin.
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作者名：まぷ | 作成日時：2023年1月10日 18時
