忘れたいのに、【MIU404】

君と初めて出会ったのは、高校1年生の夏、陸上部の大会の日。

その日は日差しが強くて、まともに目が開けられなかった。

もう少しで出番だ。気合を入れて目を開けると、暑苦しい陸上部員の中に紛れた君が輝いて見えた。

色白で、長い髪を束ねた君を見て鼓動が早くなるのを感じた。

これはレース前からくる緊張だ、自分にそう言い聞かせながらも君のことを目で追っていた。

それから時が経ち、あることがきっかけで君と話すようになり、ついには付き合うことになった。

君の走るスピードと同じように、君と過ごす時間はあっという間で。

気付いたら、離れ離れになっていた。執筆状態：続編あり(更新停止)