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ハート ページ14

*


想いを伝える勇気もないくせに、伝えてみたいと思ってしまう自分が情けなくて国見を避けるようになった。

避けると言っても、私から国見に話しかけなくなっただけ。

国見から声かけられたことはなかった。
あるとするなら、紙飛行機を探しに行ったあの一回だけ。

今まで私が一方的に話しかけて、だるそうな彼の顔を見ていた。

「…国見の願い、叶ったな。」


「お前が静かにしてくれれば俺の願いが叶う」


いつだったか、星の折り紙を彼に渡した時に言われた言葉を思い出す。

あれだけ毎日折っていた折り紙も触っていない。


「ゴミ、だよね。」

手に持っていた折り紙をクシャッと握る。

私が最後に折った折り紙。
赤い紙に好きと書いてハートに折った。私の精一杯のラブレター。

握り潰して丸めてしまえばそれはもうただのゴミになってしまうわけで。


「こんなゴミ、いらないよね。」


いつも彼に言われていたことを思い出す。

いつだって私の折り紙を潰して投げてゴミという。


好きになったきっかけなんて覚えていないけど、たくさん傷ついたけど、いつもなんだかんだ私のくだらない遊びに付き合ってくれる優しさが好きで。


「あきらめたくないなぁ。」


叶うなんて思わないけど、諦めたくない。

いつか国見に渡したチューリップの折り紙を思い出す。


赤のチューリップは"愛の告白"

黄色は、「…望みのない恋」


「A!!」

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夏斗 - 凄くドキドキして最高でした。こんな素敵な作品をありがとうございました。 (3月31日 3時) (レス) @page16 id: 73bfbf52f2 (このIDを非表示/違反報告)
名無し78716号(プロフ) - ほんとに素晴らしい作品でした…ありがとうございます (3月2日 23時) (レス) @page16 id: aab997e352 (このIDを非表示/違反報告)
とーうえ れーと - ありがとうございます。 (3月1日 21時) (レス) @page16 id: 52d6184189 (このIDを非表示/違反報告)
美園(プロフ) - 最高によかったです (2月28日 9時) (レス) @page16 id: 69d991c9f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:李雨*無気力なう。 | 作成日時:2024年2月28日 0時

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