にじゅうに ページ24
×××
足音に釣られて振り返った。
そこにあった人影、それは________
「悠々と来るなんて大した度胸じゃん」
『、うそ……』
私が学級に行っていた時、虐 めの発端になった彼女がいた。
当時の記憶が脳裏に浮かび上がった。途端どうしようもなく怖くなった、けれど怯えたって彼女の言い成りになっているような気がして必死で隠した。
「わたしがここに来た理由、分かんないなら教えてあげようか？」
そう言って私の手首をぎゅっと強く掴んだ。
そして私の耳下で、彼女の素顔を早くも表した。どす黒い低い声で歯をギリｯと鳴らしながらこう言った。
「坂田先生とセンラ先生に媚び売ってんじゃねぇよ」
彼女曰く、彼等二人は生徒らからも人気の先生らしい。まあそれも納得、二人とも顔は本当にカッコいい。アイドルや俳優さんだと言われれば受け入れられる程だ。
それなのに、と苦虫を嚙み潰したように嘆いて黙り込んだ彼女の言いたいことは十分分かった。
自分の好きな先生に近づくな、そういう事だろう。
だけど私だってそんなことしたくてしているのではなかった。抑々彼女たちのせいでもあるのだから。そう思って私は反論してしまった。
『私は、わざと近づいてるんじゃないもん』
「……え、何？このわたしに反論してくんの？」
そういうつもりじゃない、と口にしようとした時にはもう遅かった。
彼女にとっては余計すぎる言葉だったのだろう。
「相変わらず最低な人間だよなおまえ」
「いいよ、アンタの望みどおりにしてやるよｯ！」
世界がスローモーションになったようだった。
右手を震える勢いで上げた彼女の血走った目が見えた。同時に私に迫ってくる強く硬く握られた拳。
良いことにも悪い事にもこの場には私と彼女の二人しかいない。勿論部活中の生徒が居たとしても通らないし人目に付かない場所。
ああ終わった、また傷が出来ちゃうのかな。
そう思った時だった。
スーパーヒーローが現れたのだ。
.
「何してんの、」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 196人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
CIEL☆(プロフ) - 彩華 ぴあのさん» わ〜んぴあのちゃん!! わざわざありがとう;; cssずっと使ってみたくてお借りしました！ ぴあのちゃんこそ、無理のない範囲でね!! コメントありがとう〜〜!! (2020年4月19日 20時) (
レス) id: 6daf1523f9 (このIDを非表示/違反報告)
彩華 ぴあの(プロフ) - わわわ！！なんかこの距離感がめちゃ好きだなぁ.......CSS使ってくれてありがとうね！！受験生で更新大変だと思うけど頑張って！！ (2020年4月19日 20時) (レス) id: 897937fd13 (このIDを非表示/違反報告)
CIEL☆(プロフ) - 李月?*Signaledさん» いーちゃんコメントありがとう!! そう言ってもらえて凄く嬉しい!! あたしもいーちゃんの作品好きだよ！ 感情とかがうまく表現できてるな……とか思って読んでるもん〜 更新頑張ります!! (2020年2月25日 19時) (レス) id: 2c12deefcf (このIDを非表示/違反報告)
李月?*Signaled(プロフ) - やっと読めた…コメント遅くなってごめんね。やっぱりしえるんの文章の書き方好きだな(ログインする前から読んでた)更新楽しみにしてます！頑張ってね！ (2020年2月25日 6時) (レス) id: f533ff8408 (このIDを非表示/違反報告)
CIEL☆(プロフ) - 星ヶ崎 涼花☆�擦気�» すず、ありがとう!! 更新頑張っていくね〜〜 (2020年2月18日 7時) (レス) id: 6daf1523f9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：CIEL☆ | 作成日時：2020年2月17日 18時
