ニコラス・フラメル06 ページ38
「ハリー、セレナ！貴方たちどこに行ってたの！？」
「僕らが勝った！君たちが勝った！僕らの勝ちだ！」
箒置き場から競技場に戻ると、親友二人が待ち望んでたと言わんばかりに騒ぎ立てた。
ロンに至っては、ネビルと共にスリザリン生と喧嘩して勝ったことまで報告してくる始末だ。
けれど、ハリーとセレナはそれどころじゃなかった。
先程の光景が嫌にチラつく。
ハリーはセレナを心配そうに見つめては重い口を開いた。
「それどころじゃないんだ、二人とも…」
四人は暗がりの長い廊下を進み、ピーブスにも誰にも見つからないよう空き教室に入ってパタリと扉を閉めた。
もの問いたげなハーマイオニーを制止して、ハリーはセレナと見たセブルスとクィレルの密会について二人に話した。
「僕達は正しかった。《賢者の石》だったんだ。スネイプはフラッフィーの出し抜く方法を知っているかって、クィレルに聞いてたんだ」
ハリーの言葉にロンはキッと眉を吊り上げては、彼にとってなるべく押えた声で叫んだ。
「じゃあやっぱりスネイプが賢者の石を盗もうとしてるんだ！」
「それじゃあ、賢者の石が安全なのはクィレルがスネイプに抵抗している間だけという事になるわ」
「それだと三日も持たないな。石はすぐ無くなっちまうよ」
セレナは二人の言葉に、まるで自分が傷つけられたかのような、酷い痛みを胸に感じるとともに、もしかしたら…と頭の中で不安が過った。
しかし、困惑したハーマイオニーと不安げなロンに、待ってとハリーは焦るように言った。
「待って、二人とも…まだ聞いて欲しいことがあるんだ」
三人はハリーを見た。
「僕は…確かに今までの行動で《スネイプが怪しい》って言ってきた。足を怪我して、それを隠して…。
でも、それよりも先に《スネイプのことが嫌い》だから、スネイプを犯人に仕立て上げてたんだ」
「つまりどういうこと？」
ハーマイオニーが眉をひそめて苛立った。
ただそれが、要点を得ないハリーの発言になのか、自分の推理が間違っていたことになのかは分からない。
「つまり…スネイプを犯人として決めつけるにはまだ早いんじゃないかなって思うんだ」
「今更何言ってるんだ！？」
ハリーの言葉に最初に噛み付いたのはロンだった。
けれどハリーも、自分の考えを変えたのには訳があったのだ。今更だろうが何だろうが構わない。
不安げに揺れるブルーの瞳が、ハリーを見ていた。
「僕はセレナの推理も間違ってないんじゃないかって…。だから、両方怪しく見ていいんじゃないかなと思う」
その言葉にハーマイオニーもロンも落ち着き黙り込み、セレナは漸く口角を小さく上げた。
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レン(プロフ) - pecoさん» pecoさん、コメントありがとうございます！夢主ちゃんには暗躍してもらって笑この長年続く因縁に決着つけて頂きますので、これからも夢主共々この作品をよろしくお願いします (2022年11月21日 20時) (
レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
peco(プロフ) - マルフォイ可愛いくて大好きです！夢主ちゃんにはぜひスリザリンとの溝脇を埋めて欲しいです！更新楽しみにしてます！ (2022年11月21日 19時) (レス) @page40 id: 513ec929f7 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - チーズバーガーをチーズぬきで！？さん» コメントありがとうございます(*^^*)更新遅めですが、楽しんで頂けたらと思います！これからもよろしくお願いします！ (2022年10月13日 21時) (レス) id: b7c954aa2e (このIDを非表示/違反報告)
チーズバーガーをチーズぬきで！？ - セブルスが親だったら確かに厳しく育てられそうなイメージがあります。あっ、最近見始めました。ハリー大好きなので、ハリー落ち嬉しいです！今後の展開、ワクワクします(*^O^*) (2022年10月13日 18時) (レス) id: 658ba4281a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2022年9月4日 21時
