【瀬名 泉】ドキドキさせないと出られない部屋 ページ6
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『待って、出してってば!』
ドンドンッと激しく音を鳴らしながらドアを叩きまくる。
出たい。今すぐ、ここから。(倒置法)
だって私の後ろには
「ちょっとぉ?うるさいんだけど、静かにできないのぉ?」
壁に寄りかかりながらぼやいた泉くん。
やばい、かなりやばい。
何というか私は泉くんが苦手なのだ。
冗談混じりに言っているのであろう言い方や
いつも人を馬鹿にして上から目線というか(これでも同じ学年)
全体的に苦手。苦手っていうか嫌いかもしれない。
「ちょっとぉ、何ボサッとしてんのぉ。早く出口見つけなよぉ」
________だったらお前も働けよ!
という反論は声に現れず、ただ消えていった。
掃除ロッカーを開けて上から下までじっくりと見る
『……ん…?』
下に淡いピンク色の手紙が落ちていた。
拾って中を開けようとしたけど、私の思考が働いた。
(もしも私がここでじっ、として訳も分からない手紙を
見ている事が泉さんにバレたらきっと叱られてしまうだろう……。)
この間約2秒。
私は泉くんに手紙を手渡して『読んでおいて下さいっ!』と下を向いて話しかけて作業に戻る。
はぁ?!と驚きの声をあげられた。
次の罵倒の言葉が飛んでくるかと思いきや、
ぶつくさ言いながら手紙を開ける音が聞こえた。
私は掃除ロッカーを締め壁の掲示物に目を向ける。
____________やっぱりここは夢ノ咲学園なのだろう。
夢ノ咲の月刊新聞や、年間予定表などが貼り付けられていた。
ふいにツカツカと足音がした。
後ろからだからきっと泉くんだろう。
突然右肩をぐいっと引かれる。
その後すぐに背中に衝撃が。
『った……?!』
目をあげるとすぐそこには整った顔に夕日に照らされた泉くんがいた。
これはよく少女漫画でありがちな【壁ドン】とやらですかね。
「……あんたドキドキしないの?」
『?えぇ、ちっとも』
「なっまいき〜……」
「………覚悟してよねぇ」
今、彼を本気にさせるスイッチを押してしまったかもしれない。
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猫愛りあ - 凛月さんエロいってぇぇ〜りつまおも最高ぅぅ〜!! (12月29日 11時) (レス) id: 02dbe6c294 (このIDを非表示/違反報告)
優璃 - 今更ながら読んで最高でした!!リクエストよろしいでしょうか?鬼龍さんで股ドンとDキスをお願いしたいです!!! (6月23日 6時) (レス) @page19 id: 190960af7c (このIDを非表示/違反報告)
mami - 夜分遅く失礼致します!今更ながら作品読ませて頂きました!最高です…胸きゅんが…Twitterもフォローしました!承認してくださると幸いです! (2022年8月15日 1時) (レス) @page38 id: b008be79fd (このIDを非表示/違反報告)
ネギとろ(プロフ) - リクエスト失礼致します。守沢千秋くんでハグからDキスでお願いします!すごく面白いです!これからも更新頑張ってください! (2022年7月3日 13時) (レス) @page23 id: 3c583702ce (このIDを非表示/違反報告)
かげ - リクエスト失礼します。伏見弓弦くんと七種茨くんの2人に同時に攻められるって言うのをお願いします!作者様のこの作品全て読ませていただきましたがとても楽しかったです。これからも応援してます! (2022年2月26日 23時) (レス) @page24 id: 067bd8ce33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:とわ | 作成日時:2017年1月8日 20時