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#君の事 ページ1

『トド松君っ!』



 



名前を呼ばれ、振り返る



兄弟とのやけ酒の帰り道



空は暗く、白い雪が降ろうとしていた


 

今日は特に飲んだからか



後ろで兄弟がにやついているからか


頭がどこか


ふわふわと


何かが抜けている様な



そんな感じがした



とりあえず返事しないと



 



「は、はい」



 



『会えて丁度良かった!

 あのさ、週末会えないかな?』



 






え?

この子、何言ってるの?


僕達知り合いでも何でもないんだけど


トレードマークの口がスルスルと言葉を吐く



 



「…あのさ、君って男好きなの?」



 



『…え?』



 



「普通、初対面の男デートに誘う?

どんだけ媚びうりたいの?」



 



『え、トド松く…』



 



「てか何で僕の名前知ってるの?

本当怖いんだけど」



 



『違っ…』



 



「そもそもあなた、誰ですか?」



 



そこまで言うとその子は黙ってしまった



…ちょっと言い過ぎたかも。


いやけど大丈夫でしょ

そう思い


「ねぇ皆?」

と同意の声を求める



だけど違った


皆、顔が青ざめていた



 



「…トド松、お前何言ってんの?」



 



「何って皆この人と知り合いなの?」



 



「いや、Aだぜ?」



 



おそ松兄さんが不安そうな声で聞く


Aって人なんか、聞いた事ない



 



「Aは、お前の


『彼女』だぞ?」



 



カラ松兄さんの声が通りによく響いた

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作者名:キヤラメル | 作成日時:2019年9月16日 20時

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