4. ページ6
窓を覆い隠すカーテンの隙間から眩しい光が漏れる
朝か
ぼやけていた視界も頭もその光を浴びて活動を始める
しばらくベッドの上で朝の微睡みを満喫していると
ベッドの脇にある小さな机の上の携帯が細い振動を発する
きっと何かの連絡か、もしくは新しい仕事の依頼か
恐らく後者だろうと自己完結させ
ひとつ欠伸を漏らし携帯に手を伸ばす
通話のボタンを押すと朝から不愉快な男の声が聞こえた
「…もしもし、A様でしょうか」
丁寧な物言いではあるが私の数少ない休日の朝の微睡みを妨害した罪は重い。
『…そうじゃない、と言ったら?』
少し声音を変えて答えると
「っ…!?な、ならば貴様は誰だっ!」
と、切羽詰まった声に満足した私は
ふっと少し笑った後に
『すまない。少しからかってしまった
私であっているよAだ』
そう答えると少しして安堵したように
「そ、そうでしたか、取り乱してしまい申し訳ない。」
と、丁寧に返してきた。
『それで?要件は何。』
逸れてしまった話を元に戻すと
「はい、本日はA様にある依頼が来ておりまして…』
やっぱりか。
どうやらこの生活には休む暇など無いらしい
「内容は…___
____________」
男の口から発せられたその任務の内容に
思わず私は息を飲んだ
「受けて頂けますか?」
無機質な男の声に身を硬くしていた私は
はぁ〜。と長いため息を吐くと
『少し、考えさせて下さい』
と電話越しの相手に伝えた
「出来れば今日中にいめて頂きたく…」
私最後まで話を聞かずに通話を終了させた
任務の内容は、
[松野組の暗殺]
ーー
『兄さん………』
先ほどまで明るかった窓の外は
黒い雲に覆われ始めていた
ーー
兄さん、
ねぇ、兄さん。
なんで、兄さん達は私を捨てたの?
264人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「おそ松さん」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こたつ(プロフ) - 林檎さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて光栄です!更新はもう少々お待ち頂けると嬉しいです (2016年6月1日 15時) (レス) id: 84292a694d (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - この作品とても心にきておもわずないてしまいました (2016年5月31日 20時) (レス) id: 99a581fe59 (このIDを非表示/違反報告)
こたつ(プロフ) - エリカさん» コメントありがとうございます!テスト期間が終わり次第更新頑張ります!ありがとうございました! (2016年5月20日 1時) (レス) id: 84292a694d (このIDを非表示/違反報告)
エリカ - 更新頑張ってください! (2016年5月19日 23時) (レス) id: 516a27e0b4 (このIDを非表示/違反報告)
こたつ(プロフ) - 黒猫さん» コメントありがとうございます!自分の作品で泣いてくださる方がいるなんて…!恐縮です…。これからもぼちぼち頑張っていきます!ありがとうございました! (2016年3月24日 18時) (レス) id: d698e139af (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:こたつ | 作成日時:2015年12月24日 0時