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36.〜一松side〜 ページ40

「…ふぅ。
……十四松、こっち終わった
そっちは?」


「もうちょーい!!
…あ!終わった!」


ガンッという鈍い音を立てて通信機の向こう側から男の低い呻き声とドサッと何かが倒れる音がした





今日の仕事は潜入だけの予定だったけど
案外簡単に探してたモノを見つけることができたので
今は後片付けをし終えたところだ。



通信機の向こうの十四松は兄さん、今どこっすか?
と聞いてきたので目に付いた大きな地図を見ながら簡単に場所を教える。


「了解しやした!今から行きマッスル!!」

と、行ってから数秒も経たないうちにドアの向こうから謎の奇声と
ドタバタと走り回る音が聞こえるのは
いつものこと。




バンッ

「兄さーん!只今到着しやした!」

「ご苦労さん」

と言って頭を撫でてやれば嬉しそうに口元を緩ませ、気持ちよさそうに目を瞑る



一通り撫でてから

「帰るか。」

と呟くと
「おう!」

と元気な返事が返って来た



時計を見ると予定より少し遅れていた
チョロ松兄さんにどやされるだろうな。と一人ニヤついていると
「一松兄さん、何でニヤけてるのぉ?」と不思議そうに首をこてんと傾けて聞く十四松
「なんでもない」と返すと「さよかー」と返したので「せやでー」と言っておいた








帰りは徒歩だ。
行きはこれから仕事に出るというおそ松兄さんに車で送ってもらった


車でも数十分かかるところだが、十四松に背負って貰い、運ばれれば
道路も通らず直線距離な故、最悪車よりも早い






「兄さんー!つきましたでー!」


元気な十四松の声にハッとする。

どうやら寝てたらしい
目を擦りながら十四松の背中から降りると
靴で地面を踏みしめる感覚でだんだんと目が覚めてきた

「ありがと」

「お安い御用でっせー!」





アジトの手前までくると、妙にアジトが暗いことに気がつく。

寝たのか?いや、でもこれは早すぎるか。



スッと背筋が凍るように悪寒が走る


フラッシュバックする【あの日】の記憶に手がわずかに震えていることに気づく

十四松が心配そうに
「に、兄さん?」

という頃には体が勝手に動き始めていた


アジトの扉を乱暴に開け
「チョロ松兄さん!、トド松!クソ松!!」

叫んだ



後ろでは驚きつつも付いてくる十四松がいた


「居ないの?…おい!」


若干声が震えていたが手をキツく握りしめて誤魔化す



もう一度呼ぼうとしたその時


「…?一松か…?」


と、胸糞悪りぃ声がした

37.〜一松side〜→←36.〜トド松side〜



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こたつ(プロフ) - 林檎さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて光栄です!更新はもう少々お待ち頂けると嬉しいです (2016年6月1日 15時) (レス) id: 84292a694d (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - この作品とても心にきておもわずないてしまいました (2016年5月31日 20時) (レス) id: 99a581fe59 (このIDを非表示/違反報告)
こたつ(プロフ) - エリカさん» コメントありがとうございます!テスト期間が終わり次第更新頑張ります!ありがとうございました! (2016年5月20日 1時) (レス) id: 84292a694d (このIDを非表示/違反報告)
エリカ - 更新頑張ってください! (2016年5月19日 23時) (レス) id: 516a27e0b4 (このIDを非表示/違反報告)
こたつ(プロフ) - 黒猫さん» コメントありがとうございます!自分の作品で泣いてくださる方がいるなんて…!恐縮です…。これからもぼちぼち頑張っていきます!ありがとうございました! (2016年3月24日 18時) (レス) id: d698e139af (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こたつ | 作成日時:2015年12月24日 0時

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