21.〜夢主side〜(過去話) ページ24
「…落ち着いた?」
私が泣き出してしばらく、チョロ松兄さんは私が泣き止むまで抱きしめて、頭を撫でていてくれた
『うん…。ありがとう兄さん』
そう言うと兄さんは少しバツが悪そうに笑って言った
「ごめん、僕さっき冷静じゃなかった。ごめん。怖がらせて」
なんどもなんども、ごめん。と謝る
『ううん、いいよ。私のこと心配してくれたんでしょ?』
そう言うと
「…うん」
と、照れくさそうに言って頭を掻いた
その仕草が、なんとなく面白くてクスリと笑う。
しかし、チョロ松兄さんは直ぐに表情を硬くして言った
「あのさ、この傷。どうしたの?」
こればかりは、流石にもう隠しきれないか。
諦めて全てを話すことにした
『あのね。_______
______________________________
_______________________。』
全部。隠さず全て話した。
兄さんは驚いたり辛そうな顔をしたりしたが
最後まで黙って聞いていてくれた。
『でも、おそ松兄さんは悪くないよ。
逃げなかった私のせい。だから、おそ松兄さんを責めないで』
最後に、付け加えるように言うと
「…A」
と言って、再度また抱きしめてきた。
『兄さん…?』
「怖かったな。ごめん。助けてやれなくて。」
『…うん。怖かった。でも、私の兄さんを兄さんのこと何も知らない奴が
好き勝手言ってるのが許せなかった。
でもね。だからね。泣かないで。兄さん』
私は、兄さんの泣き顔を見たいために逃げなかった訳じゃないのに
チョロ松兄さんは震える声で、何度も何度も私の名前を呼んだ。
私がここにいることを確かめるように
しばらくそのまま、兄さんは静かに泣いていた。
上の兄さんは、まだ帰ってこない。
母さんや父さんはまだお仕事なのかな。
午後10時を報せる時計がなった
ーー
彼女の
悪夢は。
こんなものでは済みません。
お話はもっと続きます
あぁ、そうですね。
次は
彼女と、兄妹が壊れたお話をしましょう。
幸せなんて。簡単に崩れてしまうモノ。
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こたつ(プロフ) - 林檎さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて光栄です!更新はもう少々お待ち頂けると嬉しいです (2016年6月1日 15時) (レス) id: 84292a694d (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - この作品とても心にきておもわずないてしまいました (2016年5月31日 20時) (レス) id: 99a581fe59 (このIDを非表示/違反報告)
こたつ(プロフ) - エリカさん» コメントありがとうございます!テスト期間が終わり次第更新頑張ります!ありがとうございました! (2016年5月20日 1時) (レス) id: 84292a694d (このIDを非表示/違反報告)
エリカ - 更新頑張ってください! (2016年5月19日 23時) (レス) id: 516a27e0b4 (このIDを非表示/違反報告)
こたつ(プロフ) - 黒猫さん» コメントありがとうございます!自分の作品で泣いてくださる方がいるなんて…!恐縮です…。これからもぼちぼち頑張っていきます!ありがとうございました! (2016年3月24日 18時) (レス) id: d698e139af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こたつ | 作成日時:2015年12月24日 0時