検索窓
今日:26 hit、昨日:18 hit、合計:79,970 hit

21.〜夢主side〜(過去話) ページ24

「…落ち着いた?」

私が泣き出してしばらく、チョロ松兄さんは私が泣き止むまで抱きしめて、頭を撫でていてくれた

『うん…。ありがとう兄さん』

そう言うと兄さんは少しバツが悪そうに笑って言った
「ごめん、僕さっき冷静じゃなかった。ごめん。怖がらせて」

なんどもなんども、ごめん。と謝る

『ううん、いいよ。私のこと心配してくれたんでしょ?』
そう言うと
「…うん」
と、照れくさそうに言って頭を掻いた
その仕草が、なんとなく面白くてクスリと笑う。


しかし、チョロ松兄さんは直ぐに表情を硬くして言った
「あのさ、この傷。どうしたの?」

こればかりは、流石にもう隠しきれないか。

諦めて全てを話すことにした


『あのね。_______


______________________________



_______________________。』



全部。隠さず全て話した。

兄さんは驚いたり辛そうな顔をしたりしたが
最後まで黙って聞いていてくれた。


『でも、おそ松兄さんは悪くないよ。
逃げなかった私のせい。だから、おそ松兄さんを責めないで』

最後に、付け加えるように言うと

「…A」
と言って、再度また抱きしめてきた。

『兄さん…?』

「怖かったな。ごめん。助けてやれなくて。」

『…うん。怖かった。でも、私の兄さんを兄さんのこと何も知らない奴が
好き勝手言ってるのが許せなかった。
でもね。だからね。泣かないで。兄さん』

私は、兄さんの泣き顔を見たいために逃げなかった訳じゃないのに

チョロ松兄さんは震える声で、何度も何度も私の名前を呼んだ。

私がここにいることを確かめるように


しばらくそのまま、兄さんは静かに泣いていた。



上の兄さんは、まだ帰ってこない。
母さんや父さんはまだお仕事なのかな。



午後10時を報せる時計がなった


ーー
彼女の
悪夢は。

こんなものでは済みません。


お話はもっと続きます

あぁ、そうですね。
次は
彼女と、兄妹が壊れたお話をしましょう。


幸せなんて。簡単に崩れてしまうモノ。

22.チョロ松side〜→←20.〜夢主side〜(過去話)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (150 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
264人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

こたつ(プロフ) - 林檎さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて光栄です!更新はもう少々お待ち頂けると嬉しいです (2016年6月1日 15時) (レス) id: 84292a694d (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - この作品とても心にきておもわずないてしまいました (2016年5月31日 20時) (レス) id: 99a581fe59 (このIDを非表示/違反報告)
こたつ(プロフ) - エリカさん» コメントありがとうございます!テスト期間が終わり次第更新頑張ります!ありがとうございました! (2016年5月20日 1時) (レス) id: 84292a694d (このIDを非表示/違反報告)
エリカ - 更新頑張ってください! (2016年5月19日 23時) (レス) id: 516a27e0b4 (このIDを非表示/違反報告)
こたつ(プロフ) - 黒猫さん» コメントありがとうございます!自分の作品で泣いてくださる方がいるなんて…!恐縮です…。これからもぼちぼち頑張っていきます!ありがとうございました! (2016年3月24日 18時) (レス) id: d698e139af (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:こたつ | 作成日時:2015年12月24日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。