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私の出勤時間は9時。
屯所内では朝礼を済ませた隊員たちが持ち場へ向かう最中だった。
昨日皆さんとは顔を合わせているためすれ違う度に挨拶をしてくれる。
とても気持ちの良い職場だ。

私は長い廊下を進み、私のために用意された部屋へ向かった。
しばらくして部屋の前に誰かが立っているのが分かる。
振り返ったその人物は沖田総悟さんだった。



「おはようございます桜木さん」



「おはようございます沖田さん。どうかされましたか?」



部屋の前に立っていたということは何か用事だろうか。
すると沖田さんは手に持っていた紙袋を渡してくる。



「局長から頼まれた資料がこの中に入っていやす。桜木さんが見れば分かるものだって」



「あ、そうでした。昨日お願いしておいたんです。わざわざありがとうございます」



資料はいつでも構わないと言っておいたがこんなにも早く用意してくれるとは思わなかった。
おかげで調査もしやすくなるだろう。
あとで局長様にお礼に行こうかな。



「それじゃあ俺は仕事に行ってくるんで桜木さんも調査頼みまさァ」



「はい。お仕事頑張ってください」



私はそのまま背を向けて歩く沖田さんを見送った。
だが途中思い出したように沖田さんは足を止める。
どうしたのかと思い少し首を傾げると沖田さんは今日の予定を尋ねてきた。



「桜木さん、今日の午後って時間空けられやす?」



「今日の午後ですか…?」



「桜木さん上京して間もないみたいなんで良かったら町内を案内してやれって言われてるんです」



そんなところまで気遣ってくれるなんて本当にありがたい。
私の仕事は自分次第で休むことも進めることもできる。
せっかくだからお願いしようかな。



「お気遣い頂き感謝致します。お手数ですがお願いしてもよろしいでしょうか?」



これまで無表情だった沖田さんの口角が少しだけ上がった。
そのまま沖田さんは頷いて歩き出す。

沖田さんって確か18歳だったっけ。
すごく大人びてるように見えたけど何だかんだ言って少年らしさも残ってる。
私は笑みを浮かべて部屋に入った。

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- とても良かったです!ゆっくりでもいいので更新待ってます! (2022年12月17日 17時) (レス) @page37 id: 0db889cc25 (このIDを非表示/違反報告)
のん@天使から墮天使(プロフ) - 瑠々亜さん» 返信、ありがとうございます!とういうことでしたか…なるほど。頑張ってください!応援してます! (2019年9月2日 20時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
瑠々亜(プロフ) - のん@天使から墮天使さん» コメントありがとうございます。ちゃん呼びはただの愛称なので深い意味はないです(><)更新頑張ります! (2019年9月2日 14時) (レス) id: d64c66c7f1 (このIDを非表示/違反報告)
瑠々亜(プロフ) - 亜水さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けてとても嬉しいです(><)更新頑張ります! (2019年9月2日 14時) (レス) id: d64c66c7f1 (このIDを非表示/違反報告)
のん@天使から墮天使(プロフ) - 最初自意識過剰かなと思ってしまったけど…読んでみて良い話!夢主はなんで恋人のことを[〜ちゃん]と呼んでたのか知りたい…。夢主、辛いだろうなぁ…僕は恋人なんぞ居ないから分からんが…別れてしまえ((酷い 銀さんとくっ付けぇぇぇ(( 更新頑張ってください! (2019年8月25日 22時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑠々亜 | 作成日時:2019年8月17日 21時

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