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これから仕事だというのになんてことだ。
でも私以上に目の前にいる男性の方がもっと辛辣な顔をしている。
「いや…まじですんませんでしたあああああ!!!!」
男性は勢いよく土下座した。
道のど真ん中で。
嘔吐物は撒き散らしてあるし男性が土下座するし多分今一番注目を集めている。
私はカバンからビニール袋を取り出した。
そのまま嘔吐物を入れ、男性にはハンカチと携帯用のアルコールを渡す。
「これで口の周りを拭いてください。吐いてしまったのは仕方ないのでとりあえず片付けましょう」
「え、あ、お、おう……」
そりゃ他人の嘔吐物なんて汚いけど、仕事で私は何度も見たことがあるし扱ったこともある。
臨機応変な対応の私を見て男性は挙動不審になっていたけどそんなことよりもはやくこの汚物をどうにかしないと。
「いやまじですんません……服クリーニングするんで…」
「そんなことより体調気にして下さいよ。あ、胃腸薬ならあるんで飲みますか?」
「え、何でも持ってんの?」
するとその時人だかりの中から大声が聞こえた。
黒い制服を着た男性が私たち────というより吐いた男性に近づいてくる。
「御用改めである!!おら腐れ天パ!!朝っぱらから騒ぎ立ててんじゃねえよ!!」
あれ、この人って真選組じゃない?
待って運良く真選組に巡り会えた。
「待って土方くん今揺らすとほんとに吐くから!!」
「うるせえ黙れ!!今日という今日はてめぇを牢屋にぶち込んでやる!!」
”土方くん”と呼ばれて確信した。
彼は真選組副長の土方十四郎だ。
私は天パの男性を怒鳴りつける土方さんに声をかけた。
「あの、土方さん…」
「ああ、ちょっと待っててくださいね。このクソ男は俺がとっちめておくんで」
「いえ、そうではなく…私この後屯所を訪ねるつもりだったんです。政府直属の第一科学研究所の研究員である桜木Aと申します」
その瞬間土方さんは目の色を変え、天パの男性を往復ビンタした。
「お前まじで牢屋行きにしてやっからな?!」
その後私は土方さんの要請で来た別の隊員に連れられて屯所に足を運ぶこととなった。
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凛 - とても良かったです!ゆっくりでもいいので更新待ってます! (2022年12月17日 17時) (レス) @page37 id: 0db889cc25 (このIDを非表示/違反報告)
のん@天使から墮天使(プロフ) - 瑠々亜さん» 返信、ありがとうございます!とういうことでしたか…なるほど。頑張ってください!応援してます! (2019年9月2日 20時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
瑠々亜(プロフ) - のん@天使から墮天使さん» コメントありがとうございます。ちゃん呼びはただの愛称なので深い意味はないです(><)更新頑張ります! (2019年9月2日 14時) (レス) id: d64c66c7f1 (このIDを非表示/違反報告)
瑠々亜(プロフ) - 亜水さん» コメントありがとうございます。そう言って頂けてとても嬉しいです(><)更新頑張ります! (2019年9月2日 14時) (レス) id: d64c66c7f1 (このIDを非表示/違反報告)
のん@天使から墮天使(プロフ) - 最初自意識過剰かなと思ってしまったけど…読んでみて良い話!夢主はなんで恋人のことを[〜ちゃん]と呼んでたのか知りたい…。夢主、辛いだろうなぁ…僕は恋人なんぞ居ないから分からんが…別れてしまえ((酷い 銀さんとくっ付けぇぇぇ(( 更新頑張ってください! (2019年8月25日 22時) (レス) id: 8589870327 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瑠々亜 | 作成日時:2019年8月17日 21時