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九十七 ページ22

俺はAの顔を両手で触れた。


俺の手に次々と零れてくるAの涙。



銀「............15年前から.........追いかけ続けて良かった」



Aの大きな瞳にほら...また涙が浮かぶ。


相変わらず...泣き虫な女。



貴「っ.........銀さんだけが......生きる希望、だった......」



Aは俺の胸に手を触れる。



貴「怪我......させて......ごめ、んなさい......っ......本当に......ごめんなさいっ......」



自分の方がボロボロのくせにこうやって人の心配ばっかする。


何一つ変わらない。


ったく......いい加減学習しろよ...



銀「A......ずっと伝えたいことがあんだ」



俺はゆっくり息を呑む。


15年前から覆ることのない、俺の想い。




銀「愛してる」



こうして胸の中で抱きしめたかった。


独りでどこかへ行ってしまうA。


そんなコイツと一緒に歩みたい。

コイツを一番に支える......パートナーになりたい。


Aの手にキスをする。




銀「......もう、離れたくねぇ。俺の......俺の嫁になってくれねぇか?」




Aの手は震えている。


けど、Aは微笑んだ。



貴「もうとっくに......私は貴方のモノだよ...」



そしてAは両手を揃え、地面につけた。



貴「私を......っ......銀さんの、お嫁さんにして下さい......っ......」






────────────綺麗だった。



その姿は何とも言えないほど美しくて...





例えるなら、まるで精霊のようだった。





銀「ならもう......絶対離さねぇからな......?」




俺はAを引き寄せた。



貴「......はいっ...(微笑)」




────────刹那、俺とAはどちらかともなくキスをした。




触れるようで優しい、甘い甘いキス。




貴「銀さん」



涙を拭ったAに返事をする。


Aは白い歯と、エクボを見せながら言った。




貴「愛しています」









最後の一滴の涙が、Aの頬を滑り落ちた。

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アニオタ - シリーズ全部読みました。だんだん読んでいくうちに死ネタになっちゃうのかな?と思ったけど、ハッピーエンドでよかったです。 (2018年3月28日 17時) (レス) id: 47e23c8f52 (このIDを非表示/違反報告)
紗夜 - このお話のシリーズ全部見ました!号泣しましたよ!!!全ての作品!!銀さん!!マジ惚れるわ!! (2017年4月3日 22時) (レス) id: 0f811305e6 (このIDを非表示/違反報告)
愛華 - 素敵な物語でした!泣けました! (2017年3月3日 20時) (レス) id: baef787b6f (このIDを非表示/違反報告)
瑠々亜(プロフ) - 架鈴さん» 温かいお言葉ありがとうございます(´;ω;`)完結することが出来て良かったです。次作の神威ルートは今のところ順調なので頑張ります^^ (2016年3月25日 14時) (レス) id: 70d378d6ee (このIDを非表示/違反報告)
架鈴 - な、泣けた・・・!素敵なお話でしたね!!次回作も読みます! (2016年3月24日 14時) (レス) id: 265e5c2a64 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑠々亜 | 作成日時:2016年3月18日 18時

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