女房は世界一怖い。でも好き

本当は ページ16

Aside




銀さんは手を緩めた。



私の手は自由になる。





貴「あーあ、まさか最後の日神楽ちゃんに会えなくなるとは思わなかったなぁ」




銀「.................................」




貴「じゃあね銀さん。書類等はまた今度」





私は前もってまとめてあった荷物を持ち上げる。




貴「............ありがとう銀さん。神楽ちゃんや新八にもよろしく伝えて」






銀さんは俯いたまま。



ほんと、申し訳ない。



でも初めから言ってあったよね？



決して、互いを本気で好きになっちゃあいけないって。




銀「.........一つ聞いてもいいか？お前は俺と過ごした時間.........一瞬たりとも本気になったりはしなかったのか？」






私はその問いに答えた。





貴「ならなかったよ」







それだけ言い放ち私は万事屋を出た。




もうこの街ともおさらば。




2度と戻って来ることはない。



だからこそ、あんなことを言ったんだよ銀さん。





────────本当は、私もかなり本気にしてた。






なんか辛いなぁ…





今まであったものが無くなってしまうなんて.........









さようなら






銀さん

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