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石燕の目の前には、メニューを見て顔を真っ青にしている敦の姿。国木田と石燕は、そんな敦をしら〜、と見ている。



「おかわり」




キリッ、とした声で言う鏡花。
敦にとって言ってほしくなかった言葉だった。国木田に助けを求めるも、払わないと一蹴されてしまった。






「石燕さん…」

「…敦君。

_____自分の言動には責任を持ちましょうね…。」

「おい、言動が一致していないぞ。石燕」





敦を叱りつつ、財布の中身を確認する石燕。


国木田は、石燕のその甘い性格にはいつも助かっているがこれ以上太宰のような人を増やしたくないのか、彼女を注意する。








「_____それで?」




一段落つくと、国木田が鏡花に問う。鏡花は口を開く。




「両親が死んで孤児になった私をマフィアが拾った。

私の異能を目当てに。
『夜叉白雪』は、この電話からの声だけ従う。


だからマフィアは…」


「それを利用して暗殺者に仕立てた、か。」






鏡花の続きを言う国木田。その場の空気が暗くなっていく。




「じゃあ携帯電話を捨て_____」


「逆らえば殺される。それがマフィアですよ。敦君。」





敦に口を挟む石燕。マフィアは、上が絶対的存在なのだ。




「それにマフィアを抜けても行く処がない。」




鏡花は孤児であり、ある意味ではマフィアが保護者でもある。



「電話でその夜叉を操っていたのは誰だ。」



間が空く。





「…芥川という男。」






鏡花の一言でその場の空気がもっと暗く、そして冷たくなった。



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作者名: | 作成日時:2021年2月28日 20時

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