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貴「……さて、そろそろ帰るかな」

虹「もう帰るのか」

貴「もう少ししたら親帰ってくるから」

虹「…怒鳴り声嫌いだろ。ダメだったら俺の部屋来い。窓の鍵は開けておくから」

貴「ありがとな、シュウ。早く寝るよ」

虹「ああ。じゃあな」

貴「おう、また明日」


私はシュウの家を出て、自分の家に帰る

さっさと風呂に入って時計を見た

…もう帰ってくる

急いで部屋に入ってベッドに潜る

このまま早く寝てしまえば…

ガチャリと鍵の開く音

ヤバい、帰ってきた

でもまだ1人だから大丈夫…じゃ、なさそうだ

もしかして帰るタイミング一緒だったのか?

ふざけんな

一階から怒鳴り声が聞こえる

あー、なんか話してる

……無理…

…あ、近付いてきてる


「何なの⁈顔合わせたらそればっかり‼あの子は私たちの子なのよ⁉」

「だからそんなのは遺伝子を調べればすぐに分かる話だろう‼」

「そんなのするまでもないわよ‼」

「Aは明らかに違う血が入ってる‼アイツの顔を見てみろ、まるでハーフだ‼」

「そういう遺伝子だったかもしれないじゃない‼」

「では何故血液型を調べないんだ⁈」

「必要ないからに決まってるじゃないの‼」


うるさい………

身体が震える

呼吸が浅い

苦しい

苦しい

その時、バタンッと扉が開いた

父親だ


「A」

貴「……なに…」

「顔を見せなさい」

貴「…うん」

「……………俺の面影なんて何処にも無いな」


俺の顔を見るなりそう言って、出て行った

俺は何で自分がハーフみたいな顔なのか知っている

自分の血液型も知っている

母親に連れて行かれたからだ

2人の子供だったら絶対に産まれない血液型

だから、多分、父親が違う

もう、いやだ

まだ怒鳴ってる

怖い

俺はそろりと窓を開けた

隣の窓はシュウの部屋

小さい頃から俺たちはここから出入りしている

今は、主に俺が耐えられなくなった時の移動手段だ

屋根を伝って、シュウの部屋の窓をカラリと開けた

シュウがベッドで寝てる


貴「……シュウ、起きてる?シュウ」

虹「ん……………ど、した…」

貴「起こしてごめん、朝まで匿って」

虹「……おー…」

貴「わっ」


ボフッ、とシュウにそのままベッドに引きずり込まれた

寝惚けてるな、コイツ

あ…でも暖かい

眠くなってきた

これなら安心して眠れそう…

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猛禽類 - とても面白い作品です!頑張ってくださいね! (2020年10月12日 16時) (レス) id: dcfbcdf279 (このIDを非表示/違反報告)
ねお - 一人称は『私』で統一して欲しいです。凄く読みずらい。 (2019年5月18日 22時) (レス) id: 8f6dc334bb (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 主人公が一人称『俺』になったり『私』になったりはなにか意図が…?とか思いますがおもしろいです!応援してます! (2018年2月25日 1時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:碧夜叉 | 作成日時:2017年10月9日 20時

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