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無事に寝ないで仕事を終わらせた

今はもう部活が終わった時間

それでも体育館に響く音

その原因は私とシュウだ

バシュッと音を立ててボールがリングに吸い込まれる


貴「やっぱりバスケ楽しいな」

虹「すごい楽しそうにやるよな、お前」

貴「だって楽しいから」

虹「………女バス、やめない方が良かったんじゃねーか?」

貴「それは無いわ。あそこにいても真面目な奴が馬鹿を見るだけだから」

虹「…無理やり辞めさせちまったかと思ってよ」

貴「お前の一言は俺を救ったよ。そもそも転部が嫌だったら残ってるし…」

虹「それもそうか」

貴「マネの仕事は上手く出来ないし、桃井の方が先輩だけどな」

虹「いや、お前は頑張ってるよ。充分だ」

貴「それなら良かった。じゃあ帰ろう」

虹「そうだな」


ふっ、て微笑むシュウの横顔が何だかすごくかっこよく見えた

やっぱりコイツ、かっこいいよな

小さい頃からシュウは私のヒーローで…何度も助けてもらった


虹「A?」

貴「えっ、あ、ごめん」

虹「いや…ボーッとしてるからどうしたのかと思って。具合でも悪いのか?」

貴「ううん、大丈夫」

虹「…それなら良いんだけどさ。お前我慢するから」

貴「いやほんと、大丈夫だって。ちょっと考え事してただけだ」

虹「ふうん」


その後、2人で家に帰った

私は家に入って、玄関を見る

お母さんの靴があった

…お父さんの靴は、ない

良かった、怒鳴り声聞かなくて済む


貴「ただいま」

「おかえり。A、おいで」

貴「どうしたの」


近くに行けば、するりと頬に手を添えられる

お母さんはよくこうする

私の顔を見て、恍惚とした表情を浮かべるんだ


「本当にあの人にそっくり…もう少しよ。もう少しなの…貴方が中学を卒業してくれれば…」

貴「……お母さん、私、お母さんとお父さんの子供じゃないんでしょ?他の男の人との…」

「…そうよ。だから何?あの男とは無理やり結婚させられたのよ。親が決めた婚約者よりも燃えるような恋をしたいじゃない。それがたまたまあの人だったのよ」

貴「本当の…お父さんは、どこの人なの?今は何処にいるの?」

「アメリカ人なの。今は日本じゃなくてアメリカにいるのよ。ねえA、あの男には黙っているのよ?貴方が言ってしまったら努力が水の泡だわ」

貴「わ、分かっ…た……」


私の本当のお父さんはどんな人なんだろう

会えないだろうけど、気になるな

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猛禽類 - とても面白い作品です!頑張ってくださいね! (2020年10月12日 16時) (レス) id: dcfbcdf279 (このIDを非表示/違反報告)
ねお - 一人称は『私』で統一して欲しいです。凄く読みずらい。 (2019年5月18日 22時) (レス) id: 8f6dc334bb (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 主人公が一人称『俺』になったり『私』になったりはなにか意図が…?とか思いますがおもしろいです!応援してます! (2018年2月25日 1時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:碧夜叉 | 作成日時:2017年10月9日 20時

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