89 番外編:虎と鯰と鶴と獅子の大冒険(2) ページ47
「よっ、二人揃って何処へ行くんだい?」
「あ、鶴丸さん、それに獅子王さんも!」
「こ、こんにちは……」
「おっ、鯰尾ちゃんとお兄ちゃんしているんだなあ」
玄関を出たところで、鶴丸さんと獅子王さんに会いました。獅子王さんは僕と鯰尾兄さんが手を繋いでいることに気づいたらしいです。
鶴丸さんに何処へ行くのかと聞かれたので、先程のことを話しました。
すると鶴丸さんは「楽しそうだねぇ。よし、俺も行こう」と言ってくれました。
そしたら獅子王さんも、「鶴丸だけじゃ二人(特に五虎退)のこと(精神)が心配だ。俺も行く」と言い獅子王さんも一緒に来てくれるようです。
なんだかとっても嬉しいです。
「よぉーし、じゃあこの四人で、早速山へ出発しましょー!」
「「おー!」」 「お、おー……!」
本当は山伏さんも一緒に来てくれたら良かったけれど、遠征中なのでしょうがない。
よし、頑張ろう……!
***
山に入って暫く経ちました。虎くんは一匹も見つかりません。
「んー、全然見つかんねえな。もうちょっと奥に行って見るか?」
「そうですねえ。でもここからは険しい道になると思うし、結構危険だと……」
「そうそう、この山には熊がいてなあ……」
「き、危険……!?く、熊……!?」
そんなの聞いてないッ……!
「こら、鶴丸、鯰尾も。変な嘘つかない。五虎退怖がってるだろうが」
獅子王さんが鶴丸さんと鯰尾兄さんにチョップする。なんだあ、嘘かあ。良かった……
「ぶー、そんなつもりじゃないですよおー」
「そーだそーだ!」
「お前ら一期にお覚悟されても知らないからな?」
「うっ……いち兄……!」
「それだけはッ!」
「だったら大人しくしてるんだな。それと鶴丸。お前落とし穴ちゃんと埋めろよ。秋田が落っこちて怪我して一期が般若の顔になってたぞ。鯰尾も。あんま馬糞投げてっと歌仙に当たって怒られるかんな」
「「はーい」」
あ、秋田が落ちたって……鯰尾兄さん、馬糞まだ投げてるんだ……
なんか獅子王さん、凄いなあ。
「とりあえず、奥に進んでみよう。はぐれないようにしろよ」
獅子王さんが進行先を親指で指し、歩き出した。
僕は最初と同じく鯰尾兄さんと手を繋いだ。
***
しばらく歩いて、止まって探して、しばらく歩いて、止まって探して……
それを少し繰り返したとき、僕の足元にぼとりと何かが落ちた。
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ナツのツナ(プロフ) - ニャンコタルトさん» コメントありがとうございます!色々頑張りました!従姉妹凄かったです。逃げても隠れても追いかけてくる……恐ろしい年末でした。 (2018年1月1日 22時) (レス) id: ab0d102e88 (このIDを非表示/違反報告)
ニャンコタルト(プロフ) - 楽しみに待ってますよ~(≧∇≦)い、いろいろ頑張ってね...(^.^; (2017年12月30日 10時) (レス) id: 410be00c65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナツのツナ | 作成日時:2017年12月9日 12時