86 番外編:薬研藤四郎の1日 ページ44
「んん……ふああ〜」
朝、五時半。他の兄弟がまだ寝ているときの時間だ。
何時もはもっと遅い時間……朝餉の時間ギリギリに起きているが、今日は何故か早く起きれた。
ちゃっちゃと着替えて、顔洗って、特に用もなく本丸内をぶらぶらしてた。
庭の方でどさっと何かが落ちる音がしたが、どうせ鶴丸の旦那だろうと思い無視した。
六時頃。
俺は今、大将に頼まれてこんのすけを手当てしている。
何故かって?いや、俺も知らん。
庭で鶴丸の旦那が落ちる音を聞いた時、前方から大将が切羽つまった顔で、傷だらけのこんのすけを抱えて走って来た。
大将は「書斎から戻ってきたら部屋でこんのすけが倒れていた」と言っていた。
俺が「こんのすけを手当てする」と言った時は大将は安心した顔で、こんのすけを俺に寄越し、ぴゅーっと自身の部屋へ走り去った。
どうやらあの様子だと仕事が溜まっているのだろうと察した。
「よおし、出来たぞ」
こんのすけは手当てが終わると「主さまの所に行きましょう!」と言った。
六時半頃。俺は出会った。
可愛らしい子だった。
最初は大将の隠し子かと思った。恋人かとも思った。
でも、彼女は大将に対しても、俺に対しても距離を置いている感じがした。
髪に触れるとやけにさらさらしていた。
「可愛い嬢さんじゃねぇか」
気づいたら、声に出ていた。
目の前の彼女は、一瞬ハッとしたような顔をした。
そんな所も可愛いかった。よく見ると彼女は、手が小さくて、わんぴーすに身を包んだ体は細く、肌は白くてくりっとした目をしてた。
なんだ、彼女は全体的に可愛いのか。
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ナツのツナ(プロフ) - ニャンコタルトさん» コメントありがとうございます!色々頑張りました!従姉妹凄かったです。逃げても隠れても追いかけてくる……恐ろしい年末でした。 (2018年1月1日 22時) (レス) id: ab0d102e88 (このIDを非表示/違反報告)
ニャンコタルト(プロフ) - 楽しみに待ってますよ~(≧∇≦)い、いろいろ頑張ってね...(^.^; (2017年12月30日 10時) (レス) id: 410be00c65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナツのツナ | 作成日時:2017年12月9日 12時