酔いどれに花＿ｼﾞｮﾙﾉ ページ31
「オイオイ、大丈夫か？一人で帰れんのかい？」
ガタガタッ、と近くのテーブルに腰やらなんやらをぶつけながら私はフラフラと扉に手をやった
「ダイジョブ、ダイジョブ。今度はブチャラティとアバッキオも連れてくるからさァ〜」
そん時は安くしてよね〜、と店主のおじいさんに向かって手を振るとハイハイ、と流れ作業のように上手く聞き流されてしまった
全く、都合のいいジーサンなんだから
私はハンドバッグを振り回しながら、眠らないネアポリスの街をご機嫌に闊歩する
足元はフラフラするが、何処か何時もより気分が良かった
まるで夢を見ているような、そんな快い心地
恐らく、その原因は彼にある
「ン、ジョルノじゃない。こんな遅くに何してるの？」
「Aさんこそ、どうしたんですか？」
私は道の向こう側に金髪の少年の姿を見つけて駆け寄ろうとした
ジョルノの方も横断歩道を渡って私の方へと走ってくる
だが酒の所為か、足元がおぼつかなくて彼の方に倒れ込んでしまうような形になった
15歳という年齢に見合わぬ筋肉質な胸板にちょっぴり鼓動が早まる
＿まぁ、これも酒のせいだろうけど
「随分と酔っ払っていますね、珍しい」
「そうかなァ〜、でも今日は少し飲み過ぎた気がするわ」
バクバクと心臓がこのまま破裂するのではないかという程音を立て始めた
顔も熱く...いや顔だけではない
彼の触れる腕や密着している体から何かが蒸発していく様
＿これも酒のせい、ではないことは私は知っている
ジョルノの手を借りて街をゆっくり歩いていく
上を見ると変わらないくらいだと思っていたジョルノが凄く大きく、男らしく見えた
彼と歩く時間はとても幸せで、何だろうこれ以上は何も望めないってくらい＿
気付いた時には私のアパートの前まで来てしまっていた
「ジョルノ、わざわざありがとう。何か用があったかも知れないのに送って貰っちゃって」
扉越しに金髪が風に靡く彼を見つめた
私は五つも歳が違う彼に見事に翻弄されている
離れたくない、彼の女でもないのに、ただのギャング仲間なのに彼にどうしようもなく執着してしまっている
彼は私にとって最高の"酒"と同じ
「いいえ、特段用はありませんでしたから。
まぁ、用と言っても貴女を待っていたんですけどね」
チュ、と頬からリップ音が鳴り微笑を溢した彼が私をしっかり見つめていた
今の私たちを例えるなら
それは道で野垂れる酔いどれに添えられた美しい薔薇の花のようだった
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RIOT(プロフ) - こちらの作品を読んで頂きました皆様、誠にありがとうございました。本日をもちまして、この小説は続編に移行することとなりました。今まで読んでくださり、ありがとうございました。続編でお待ちしております。 (2019年2月11日 16時) (
レス) id: b929e6efef (このIDを非表示/違反報告)
RIOT(プロフ) - 高杜さん» ありがとうございます〜！結局夢主も依存してるっていう共依存になっちゃったんですけど、凄く楽しく書けたので良かったです。是非これからもよろしくお願いします！ (2019年2月11日 15時) (レス) id: b929e6efef (このIDを非表示/違反報告)
高杜(プロフ) - フーゴくんのお話とっても良かったです…！！本当にありがとうございました！これからの更新も楽しみです、応援しています！ (2019年2月11日 12時) (レス) id: c2df969f37 (このIDを非表示/違反報告)
あいすすとろべりー(プロフ) - またリクでブチャラティとアバッキオが夢主ちゃんを取り合いする奴をお願いします！ (2019年2月10日 23時) (レス) id: d243ef7454 (このIDを非表示/違反報告)
カト☆(プロフ) - またまたリクエストよろしいでしょうか...？！よろしかったらポンペイ組をお願いします！ (2019年2月10日 3時) (レス) id: f4cd32f168 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RIOT | 作成日時：2019年1月17日 18時
