低音ボイスにはご注意を【 青 】

２９. 。 ページ30

『 … 彼女 、なんかな 』









ポツリと小さく呟く 。









『 藤井さん顔赤かったし 、彼女さんといれば幸せそうにするやんな 』



重岡「 A … 」



『 今度会ったらお祝いとかしなきゃなん … 』



重岡「 A！ 」









私の言葉を遮るように大声を出すしげ 。



あーあ 、私ほんまみっともない






この前見た夢が現実になったような気がして 、何故か凄く泣きそうになった









重岡「 … 好きなんやん 、藤井のこと 」



『 へ？ 』



重岡「 他の女と一緒におるとこ見て傷付くとか 、そんなん好きな証やん 」









そう言われても 、藤井さんのことは好きやないと思い込む



やって 、そんな気持ちに気付いたところでもう遅い



あんな顔した藤井さん初めて見たんやもん









重岡「 好きや 」









そう言ってしげは 、優しく包み込んでくれる









『 このタイミングで言うのずるい … 』



重岡「 ごめん 、俺ダサいわ 」









深く深呼吸した後 、



「 よしっ 」と言いながら私からそっと離れるしげ









重岡「 藤井の真実問い詰めよ 」



『 … え？どういう事？ 』



重岡「 やから！藤井の隣におった子が誰なんか分からんやろ？それが彼女なら 、そん時こそAのこと本気で落としたる 」









ドヤッとした顔で私にそう言ってきた 。



何でしげってここまで優しくしてくれるんやろ



そう思うと 、私はまた泣きそうになった 。

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