ミンナノキモチ ページ49
ﾅ「愛さ。お前に向けられたたくさんの愛が、結果的にお前を苦しめちまっているのさ」
私がずっと知りたかった答えは、いとも簡単に聞けた。
だけど、正直に言うと意味が分からない。
私が想像していたのは、憎しみや怒りなどのネガティブな感情ばかり…。愛が人を苦しめる？
『私に向けられた愛…？』
ﾅ「そうだ。他の骨野郎どもはお前に恋してんだ」
出た…"恋"
私はこの言葉が少し苦手だ。
昔から恋がどうたらって聞かれることはあったけど、私のありのままを伝えてもため息をつかれて終わり。
今だって、"恋"の正体すらよく分からない…。
『私…恋ってよく分からないんだ…。でも、なんでそれが…』
ﾅ「はぁ…お前本当に鈍いな。
弟を一番大切に思っているお前のことだ、きっと自分から離れていっちまうとでも心配してんだろ。いわゆる独占欲ってやつさ」
『……独占欲…』
ﾅ「お前の愛と他の奴らの愛は違うんだよ」
『何が違うの？』
名前が同じなのに違うって…もう訳わからん。
そう思っていると、寝ている私に顔を近づけてきた。
ﾅ「お前には恋愛感情が無いからな」
途端に何かがコツンと軽く唇に触れて、一瞬で離れていった。
ナイトメアと視線が交わる。
『…何？』
ﾅ「何も感じないのか」
『…いや、何だろう？って』
その後も訳が分からないまま黙っていると、ナイトメアは手を頭に当てて笑いだした。
ﾅ「クッ、へへへッ……ほんと、面白いやつ見つけちまったなぁ」
『…もう、そうやって一人で話進めないでよ！』
「他の奴らにバレたらやばいな」とかなんとか言っているナイトメアを軽く睨みながら、痛む体を無理矢理起こして壁に背を預けた。
ﾅ「ハッキリ言ってやろう…お前に足りないものは恋愛感情ってやつなのさ。弟や家族に感じる愛ではなく、特別な異性だけに抱くものだ。
…ま、例外はあるが」
『特別な異性??』
ﾅ「お前がみんなとズレてると思うのはそれが原因なのさ。みんなはお前を特別な感情で見ているのに、お前はみんなを"同じ感情"でしか見ていない」
そうか…今まで私が鈍かったんじゃなくて、そもそも持っていなかったんだ。
そして正体を知った今も尚、私は恋愛感情が分からない。
『私は最初から、みんなのことを理解しているつもりだっただけなんだ…』
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ヨモギ雲(プロフ) - シロヌコさん» ありがとうございます…！遅くなってしまいすみません（汗） そう言って頂けて本当に嬉しいです…！読者の方に楽しんで頂けて、私も頑張って書いて良かったと思えます！ (2020年11月25日 22時) (
レス) id: 88414ccd28 (このIDを非表示/違反報告)
シロヌコ - イラストも､話もいい物過ぎて何度も戻って来てしまう！！！ (2020年10月10日 10時) (レス) id: 247dc66b10 (このIDを非表示/違反報告)
ヨモギ雲(プロフ) - アンテloveさん» ありがとうございます！ 少しでも作品や夢主ちゃんの雰囲気が皆様に伝わるように、頑張って描きました…！（笑）内容も褒めてくださって嬉しいです！ これからも頑張ります^^ (2020年2月24日 23時) (レス) id: 88414ccd28 (このIDを非表示/違反報告)
アンテlove - わあ・・・絵上手いですね・・・お話も笑いあり涙ありでめっちゃ感動しました！これからも頑張ってください！！ (2020年2月24日 20時) (レス) id: 22e12f1c8a (このIDを非表示/違反報告)
ヨモギ雲(プロフ) - サリア。さん» こんにちは、コメントありがとうございます！作品のみならず絵も褒めて頂けて大変嬉しいです…！ 早く物語の続きを届けられるよう頑張ります！^^ (2019年8月18日 19時) (レス) id: 88414ccd28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヨモギ雲 | 作成日時：2019年6月13日 1時
