人間を愛しすぎた喰種は優しすぎました【東京喰種&黒バス】【続編】

■８２■ ページ32

貴方サイド

参観日、当日。

たくさんの大人が教室に集まる。

そんな中僕は、校外を散歩していた。

所謂、サボりというやつだ。

きっと大人たちにも悪い印象を与えるだろう。


『(いいじゃん、これが僕なの)』


今はあまり、人と接したくないのだ。

僕はそっと、空を見上げた。

空は灰色の雲で覆われていた。

何もない、一日でありますように。


((バァンッ！


突然、乾いた発砲音と、肩の高熱を感じた。

な、っえ？・・・。

肩を見ると、何が起こったか、すぐに分かった。


『ぐっあぁああ⁉︎』


何？コレぇ………っ。

制服が赤く染まってく。

その場に倒れこむ僕は、眼前の者を見た。

あの、見慣れた白い制服。


『しっ、しぃし、じっ』


CCG。


男1「あ、当たった、当たったぞ！！！」

男2「早く捕らえろ！！」


はっ、

口元がニヤリと緩んだ。


『はあ〜？』


捕まってたまるか。

ふざけんなよ。ねえ。

助けてよ。


『あや・・ちゃ、ん』


アヤちゃん。

助けてくれるって、言ったよねぇ？

呼べば飛んでくる、て。

言ったよね。

アヤちゃんって、呼んじゃダメって言われたけど、

どうもクセになってしまった。


『あっや、ちゃあ！！』


助けてよ、ねえ。

アヤちゃん。



アヤトサイド


ア「なんでだよ⁉︎行かせろよ⁉︎」

タ「ダメだよ」


何度言っても、タタラさんは許してくれない。

声が聞こえるんだ。


ア「Aが呼んでんだよ！！おい！！」


どれだけ暴れても、ノロの赫子で動けなかった。

約束したんだ。

なんでだよ。


タ「往生際が悪いぞ」

ア「っっ・・・くそ⁉︎」


破って堪るか、破って堪るか破って堪るか。

アイツは、守られないとダメなんだ。

だから・・・、


ア「力ずくでもっ！！」

((ドスッ


鈍い音と、腹部の激痛を感じた。

目の前が歪み、床に打ち付けられたと思うと、

目の前が真っ暗になった。

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