Be with you 【ヴィクトル】

15．帰り道 ページ18

｢あーほんと、やばかった！！やばかった！！ﾄﾞｰﾝﾊﾟﾗﾊﾟﾗﾊﾟﾗ…って綺麗だけど、すぐ消えていって…その儚さも良くって…｣

私ははじめての花火大会に、成人ということを忘れ
かなりはしゃいでいた。

ほんとにほんとに綺麗だった…

あー！なんで学生時代断ってたの！私！

ヴィ｢よかった、Aがそんなに感動してくれて…｣

｢うん！ありがとう！連れてきてくれて…｣


今、私達は屋台巡りをしている

ヴィクトルが、行きしに行きたいって言ってたところは
凄い行列だったけど、なんとか買えた。


かき氷、唐揚げ、フランクフルト

２人でそれらを持って、
人気の少ないところで食べることにした。


｢そういえば、ヴィクトルと一緒に食事するのって２回目だよね。｣

ヴィ｢ホントだね、前はフレンチだったけど。｣

｢こういうのも、悪くないね。｣

まぁ、私はヴィクトルと食べれたら
どこでも良いんだけどね。

かき氷は、なんかフワッフワで凄く美味しかった。
ヴィクトル曰く今流行りのだそうな。

唐揚げも有名店だけであってかなりの美味しさだったけど…

｢うわっ、冷た｣

ヴィ｢フランクフルトは作り置きだったみたいだね｣

｢ま、でもいいや、ヴィクトルと食べたらなんでもおいし…っ｣

ヴィ｢ん？｣

…言ってしもた…！！

｢ああああああ、あの、えっと…｣

しぬほど恥ずかしい…！
無意識って怖い…じゃなくて…
ど、どう弁解すれば…

ヴィ｢俺もだよ。
俺も、Aとならなんでも美味しいし、なんだって楽しくなるよ。｣


あぁ…きっとヴィクトルは優しいから…


｢…まあ、なんだって誰かとできたら、たのしいよね…｣


私の気持ちなんか、知らないはずなのに。
期待するような言葉ばかり言って…


ヴィ｢そろそろ、帰ろっか。｣

時計を見ると、もうすぐ９時になろうとしていた。

｢そうだね。｣

それから、また手を繋いで、

賑わっている所へでて

私達は帰路へついた。


ヴィ｢楽しかった？｣

｢うん…凄く！！ほんとに誘ってくれて、ありがとう。｣

ヴィ｢よかった…｣


きがつけば
もうAmourの前になっていた、
今日はほんとに時間が一瞬だった。

｢じゃあ、ここで…｣

私はここでと、ピタリと足を止める。

ヴィ｢ん？どうしてだい？家まで送るよ。｣

｢…いや、でも悪いし…お兄ちゃんに迎えに来てもらうから…｣

私がそういうと。

ヴィクトルは手を握る力を少し強くした。

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