違う ページ36
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『あ、ここどう解くんだっけ』
模試から、数日結果はまだこない。
数学の問題を片手に、エレンの部屋へ向かう。
コンコン
『エレ…』
「あー、うん、行けばいいんだろ」
電話してたんだ…
後にしようと思って、部屋から出ようとした時
「な、なんでアニが関係あるんだよ!」
アニ?
そっと部屋から出た時、エレンの口から出た名前
アニは、同じクラスだし、席もたしか近かった。いつもひとりで、クールな感じで話したことないけれど、雰囲気は怖かったな
でもなんでエレンが?
「俺は、別に…な!好きとかじゃねぇよ!!」
ズキンッ
え、や、なに。
なんで私傷ついてるのさ
そりゃあ、エレンだって好きな子とかいるでしょ。
違う、こんなの。
だって家族だもん。弟みたいな奴だもん。
いつも危なっかしいし、子供みたいだし、生意気だし…
『こんなの…違うよ』
そっと、その場から離れた。
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リビングのソファに座って
テレビを付ける。
「[今日も暑いですね〜!そんな時に食べたくなる料理は…]」
ピッ
「[お昼になりました。続いてのニュースは…]」
ピッ
『はぁ…』
そのままソファに体を倒した。
「腹出すな、湿気た面するな」
『え、あ…リヴァイさんおはようございます。ってもう昼ですけど』
多分今起きたばかりなんだろう。
後ろの髪が少し跳ねている。
「…なんだ、なんかあったのか」
冷蔵庫から、水を出して飲みながら聞くリヴァイさん
『あ、や…なんか、わかんないんです』
「あ?」
わかってるけど。
『エレンって自分の中で、どんな立ち位置なのか…またに、わからなくなるんです。』
家族だってことには、変わりなくて。
「…そうか」
『だから、私…今すごい気持ち悪い奴ですよね』
じっと、見るリヴァイさん
「お前と、エレンの関係なんざ俺は知らねぇ。
今後も知ることもねぇがな。
だが、そんな面してウジウジして悩むぐれぇなら素直になれ」
多分、この言葉が1番私を動かしたと思う。
『素直って…リヴァイさんが言えることじゃないのに』
少し、笑ってしまった
「俺は結構、感情は表に出すほうだ」
『違いますよ、全然不器用です』
「そうか」
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からあげ - すごく、すごくいい話でした!!気づいたら泣いてたんですよおおおおおお…ぐすん (2020年5月11日 16時) (レス) id: d3dd3334f3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかりごはん(プロフ) - すんごいいい話でしたぁぁぁぁぁぁッッ泣いちゃった…美花さん…ぁぁぁぁぁぁッッ(叫ぶことしか出来ない)…。リヴァイさんめためた優しいし…グスッやだぁぁぁぁぁぁぁッッもう1回泣きますぅぅぅぅッッ (2020年2月20日 0時) (レス) id: 9a1a006300 (このIDを非表示/違反報告)
かなみ - 面白いです!更新頑張ってくださいね! (2019年5月3日 12時) (レス) id: d01b354714 (このIDを非表示/違反報告)
ドS天然悪魔少女 - あら、良い話 美花さん亡くなったね (2018年11月20日 20時) (レス) id: 98cd809317 (このIDを非表示/違反報告)
ガール - ものすごーく良いお話でした!最高です! (2018年9月30日 21時) (レス) id: c52aa7f8bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜月舞 | 作成日時:2017年6月2日 19時