1話 熱 ページ1
真緒くんが、熱を出して倒れた。
レッスン中突然気を失ってしまったのだ。
「サリ〜！」
スバルくんの心配そうな声。北斗くんと真くんも、真緒くんに駆け寄る。私もそのあとを追った。
真緒くんは顔を赤くして、苦しそうにしていた。かなり、無理をし続けていたのだろう。真緒くんは真くんにおんぶされて、保健室に連れていかれる。大丈夫かな……。
どうやら真緒くんの家は、今日に限って誰もいないらしい。両親は親戚の結婚式か何かに行っていて、妹さんは部活の合宿とかでいないのだとか。
一人にして大丈夫なようには思えない。私は、気づけば口を開いていた。
「私、真緒くんの家に行って看病する」
「……え？」
真緒くんがびっくりしたような顔をする。まあ、そうだろうね……。
私は真緒くんの額に手を当てた。無言でしてしまったから、彼はびっくりしていた。ごめんね。
「すごく、熱いね」
「……っ、急に、触るなよ。びっくり、するから……」
真緒くんは恥ずかしそうにそう言うと、手で顔を隠した。照れてるのかな？
「ご、ごめんね」
「いや、別にいいけど……Aだし」
「え？」
私だから、ってこと？え、えっと、それって……。
「はいはい、いちゃいちゃするならサリ〜の家でやってよねー？じゃ、今日のレッスンは終わりってことで、サリ〜を家に送り届けよ〜！」
テンションの高いスバルくんが、衣更くんを起こしておんぶしようとする。けれど真緒くんは「スバルは細いから怖い」と言ってまた真くんにおんぶしてもらうことにしていた。
この3人は、そんなに背の違いはないけど、一番高いのはどうやら真くんみたいだ。
「いいよいいよ〜。はい、衣更くん乗って」
「悪りぃな真、よろしく」
「ううん、全然気にしないで〜☆むしろ、役に立てて嬉しいよ！」
真緒くんは真くんにおんぶされ、荷物は北斗くんが持ち、スバルくんは私の隣を歩く。みんなと一緒にいられて、私は本当に幸せ者だ。
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三姫俊 - うわわわわぁああああ！ あ、サリーがやばいという意味です。 (2016年11月13日 15時) (
レス) id: 9ac7039f86 (このIDを非表示/違反報告)
葵春雨(プロフ) - 甲斐都さん 返信の仕方がわからないのでこっちで。感想ありがとうございます！ 私は看病されるよりする方が好きなので、同じだと言う人がいて嬉しいですヽ(・∀・)ﾉありがとうございます！ (2016年11月4日 19時) (レス) id: 66a1233d9b (このIDを非表示/違反報告)
甲斐都@枝豆と肉まん(プロフ) - 看病イベントありがとうございます！！私が見た占いツクールの作品だとたいてい主人公が風邪ひいて看病されることが多いので、このサイトでこういう作品に出会えてとても嬉しかったです！面白かったです！ (2016年11月3日 13時) (レス) id: 8a88e62585 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：葵春雨 | 作成日時：2016年11月2日 21時
