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「だぁぁ!!無理、私に女子高生は無理だよぉ!」
高専の寮。
棘くんの部屋にみんなで集まり、話をしていた。
ほぼ私の話だけど。
あの後の質問タイムは本当に地獄だった。
どこから来たの〜とか、部活は何に入るの〜とか。
全部五条先生と想定して、設定していたけど、話すとなると無理。
矛盾してるところもあるんだろうなぁ。
「女子高生は無理って…お前女子高生だろ」
「しゃけ」
「あんなオシャレでキラキラした人たちに囲まれたことないもん……」
同い年との関わりなんて、ここの3人しかない。
元々の性格が人見知り。
今までの家庭環境もあって、普通を知らない。
そんな私に、突然高校生活を送れと言われても難しい話だったのだ。
「今日は途中で抜けれたけど、明日からは1日だからな」
「分かってるよ〜」
今日はたまたま近くで呪霊が出て。
向かえる人が私しか居なかったから適当に理由言って抜けた。
明日からはそんなことないだろうから、ずっと学校だ。
あの空間に、1日中。
周りがキラキラとしたオーラを放ってる中、芋臭い私は呪霊の調査。
親が泣くよ。きっと。
「ま、Aならいけるだろ。棘も応援してやれ」
「ツナツナ」
机に顔を伏せた私の頭を3人が撫でる。
あぁ、ずっとこの空間に居たい。
気を遣わなくていいし、同じ呪術師。
同じ悩みや考え事をするから接しやすい。
初めて出来た友だちだし。
この3人の空気が好き。
あの学校じゃ前の私に戻っちゃうよ。
「よしっ。今週の日曜出掛けるか。Aの慰め会だな」
「すじこ」
「どこ行きたい?」
私から負のオーラを感じ取ったのか、
真希が私が喜びそうな事を提案してくれる。
パンダくんも棘くんもそれにノリ、あそこ行きたいあれしたいなど。
「お前らなぁ、Aの慰め会すんだよ。お前らの行きたいところじゃねぇの!」
やいやい言い合ってる中、
みんなの声が遠くに聞こえだした。
動いたわけでもない。頭を使ったわけでもない。
でも体は重くて、ふわふわしてる。
ぼんやりとする意識の中、誰かが呼んでる気がした。
「あれ?A寝たのか」
「ま、疲れたんだろうな。今はそっとしとこう」
棘が自分の上着をかける。
Aはもう夢の中。
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kyon(プロフ) - りりあさん» コメントありがとうございます。お返事が遅くなってしまって申し訳ないです…私なんかには勿体ない言葉だらけで…至らない点は多々ありますがこれからも頑張っていこうと思います。本当にありがとうございます…!! (2020年11月30日 1時) (レス) id: f88f9a35b9 (このIDを非表示/違反報告)
りりあ(プロフ) - ありますが、登場人物の心情に浸る、といいますか、自分が本当に夢主になった気分を味わえて、読んでいて飽きを一切感じさせられませんでした。素敵な作品を本当にありがとうございます!最後になりますが、kyonさんのペースで無理の無い更新を頑張って下さい! (2020年11月28日 0時) (レス) id: ead223a600 (このIDを非表示/違反報告)
りりあ(プロフ) - コメント失礼致します。連投になってしまうことをどうかお許し下さい。漸く時間が空きまして、更新されてる最新話まで読ませて頂きました!本当に時間を忘れて読み込んでしまい、気づいたら…という現象に陥ったのは久しぶりです。それほど内容が濃いというのも (2020年11月28日 0時) (レス) id: ead223a600 (このIDを非表示/違反報告)
kyon(プロフ) - 檸檬さん» コメントありがとうございます!良いものが届けられるよう、これからも頑張ります!五条先生は神です!!! (2020年11月24日 23時) (レス) id: f88f9a35b9 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬(プロフ) - 初コメですが続編おめでとうございます!これからも更新頑張ってください!応援してます!五条先生は神!! (2020年11月23日 22時) (レス) id: a75ba4312e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kyon x他1人 | 作成日時:2020年11月23日 3時