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「潜入捜査ですか?」
資料を手に五条先生の話を聞く。
部屋の前の出来事は掘り返したら私が恥ずかしいので黙っておく。
「そ、学校に潜入捜査。随分厄介な呪霊らしくってね」
1週間に1度、行方不明者が出ている学校。
呪術師が何回か出向いたが姿は現さず。
潜入捜査という形で実態を掴み、祓う。
術師って、スパイみたいなこともするんだな。
「毎回女子が狙われている点、普通の女子高生らしく振る舞える点、それなりの力がある点。それらを踏まえてAが抜擢された」
普通の女子高生。
呪術高専に来る前はそんな生活送れてなかった。
それなりの力なんて何もないのに。
私が抜擢……
「私、この間死にかけたんですよ?私なんかでいいんですかね」
「それに、私よりもっと強い人も普通に振る舞える人も…」
そこまで言いかけてやめる。
五条先生の雰囲気でそれ以上言うなと言われているみたい。
でも、実際そうだ。
私なんか新しい所行ったら変な人見知りが発動して喋れない。
あのキラキラした女子高生にはなれない。
普通のなり方は、忘れてしまった。
「Aはさ、自分に自信がないんだよね」
「大丈夫。いい感じにイカれてるし、いい感じに普通だよ、Aは」
小さい頃から大人の理想になるのが当たり前で。
自分なりの高校生活なんて、送ったことなかった。
高専に来てからは、個性的なみんなについて行くのに必死で、強くなりたいと思った。
__自分の正しいと思う道を進んで
「Aらしい青春をさ。出来なかったことをここでやって来てよ」
友達と勉強したり、笑いあったり、遊んだり。
高校に、置いてきたものはたくさんある。
憧れも、もちろんある。
出来なかったことを今、ここで。
強くなるためにも、私は行きたい。
「…いいんですか」
「Aだからいいの」
母さんと父さんの約束を果たすため。
後ろではなく常に前を向く。
初潜入捜査。
桔梗A。出陣です。
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- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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作者名:kyon x他2人 | 作成日時:2020年11月7日 15時