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秘密の訓練とは、多分、棘くんが私に訓練してくれるのだろう。
これは、私にはメリットあるけど棘くんのメリットは何もない。
むしろ自分の訓練の時間や自由の時間が削がれる。
それなのに、彼は宝物を探しに行くかのように、目を輝かせている。
気持ちは有難い。
棘くんも、楽しそう。
これは差し出された手を遠慮なく受け取るのが1番いい気がする。
「本当にいいの?」
「しゃけ」
「いいな、それ。俺も協力するよ」
パンダくんも賛成してくれる。
高専の人達って何でこんなに優しいんだろう。
真希さんも優しいから、厳しく訓練してくれて。
五条先生は……適当な所とか曖昧な所はあるけど、優しい人だ。
「ほら、立ちなよ。訓練その一は、食事だぞ」
2人に伸ばされた手を取り、引き上げられるかのように立ち上がる。
今日から秘密の特訓が始まった。
「この量を食べるんですか…」
「しゃけ」
「やっぱり食べることって大事なんだよ」
私の前に広がるのは
普段の真希さん…よりは少ないけど、胃に入り切りません!という程の量の食事。
ご飯は食べれるようになった。
けど、今まで食べていなかったからいきなり食べるのはしんどくて。
少しずつ、量を調節しながら食べてきた。
「お、なんだよA。今日は食べるじゃねぇか」
「食事の大切さに気づいたんだとよ」
「高菜」
3人の視線が集まる。
せっかく、棘くんとパンダくんがやってくれてるんだ。
まずは食事から、だよね。
「いただきます!」
手を合わせ、目の前のご飯を口に入れた。
「A選手、無事ゴール致しました!!」
「ツナマヨ〜!」
限界を超えすぎたA。
お腹を抑えながら机に伏せる。
机の上には空となった食器たち。
無事(?)、完食したのだ。
これを毎日、しかも3食も。
想像するだけで胃の中がひっくり返りそうだ。
食事を摂るだけで息を荒くしてる呪術師がどこに居るのか。
「じゃ、次は体術行くぞ」
「え、もう行くの!?」
「早くしないと日が暮れるぞ〜」
机にあった食器はいつの間にか棘くんが片付けてくれていた。
目の前をスタスタと歩いていく2人に重たい体を動かし、腰をあげる。
「ちょっと、待ってよ〜」
秘密の訓練はまだ始まったばかりなのである。
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作者名:kyon x他2人 | 作成日時:2020年11月7日 15時