27.変われない ページ31
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主犯格が、萌黄くん...？
身体中の血が抜けていくような、そんな絶望感 。
そして、心の底から沸き上がる恐怖心 。
さぞ酷い顔をしていたのだろう、目の前でさっきまで
呆然としていたころんくんがはっ、として我に返る
「A？」
「...ぁ、」
「...やっぱり、A、違うんだよね...？るぅとくん
に唆されてるだけでしょ？」
喉から僅かに出した声は、震えていて 。
それを聞いてころんくんはすがるように私にそう問い
かけ、此方に近付いてくる
でも、変わらず萌黄くんの腕には力が籠っていて、
私を離す気は一切ない 。
＿＿このまま、ころんくんに助けを求めれば...
「＿＿先輩の手で、ころちゃんを突き放してください 。」
ドクリと心臓が音を立てる
楽しそうな声色で、そう彼は言った 。
「まさか、僕の言うこと聞けないなんて言いませんよね？
逆らったらもう一度地獄を見ることになりますよ」
嫌な汗が背中を伝う
呼吸がどんどん荒くなっていく
フラッシュバックする記憶に目を瞑りたくなって
もうあの頃に戻りたくなくて
でも、ころんくんを突き放すなんてしたくない
「わ、私...」
「もう一度言いますね？るぅとくんと付き合ってるって
言うんです 。そしてころちゃんを突き放してください 、
先輩の手で 。」
有無は言わせない、というように私に笑顔を向けると、
私から腕を離し肩を叩いてころんくんの方へ向かせた
視界がぼやけて、今にも涙がこぼれ落ちそうで 。
私は張り裂けそうな心にまた知らんぷりをする
所詮、私は私 。
過去を捨てられない、
目の前の恐怖に逆らえない
変われないんだ 。
ころんくんの瞳を強く見つめた
僅かに揺れる青色を、
差し伸べられたその華奢な手を
私は勢いよく振り払い、突き飛ばした
「るぅとくんと、付き合ってるの、私」
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月餅(プロフ) - カレカノさん» ありがとうございます...！！( ；∀；) (2021年9月23日 14時) (
レス) id: f3182ca5ac (このIDを非表示/違反報告)
カレカノ - 更新、待ってます！この小説好きです！ (2021年9月22日 17時) (レス) @page37 id: cdb95f15bb (このIDを非表示/違反報告)
月餅(プロフ) - momoさん» ありがとうございます！亀更新ですが何卒...！(´；ω；`) (2021年9月15日 11時) (レス) id: f3182ca5ac (このIDを非表示/違反報告)
momo - とっても面白くて好きです！ (2021年9月14日 18時) (レス) id: db4549755e (このIDを非表示/違反報告)
月餅(プロフ) - ひかるさん» ありがとうございます(*´∇｀*) (2021年8月27日 21時) (レス) id: f3182ca5ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月餅 | 作成日時：2020年9月26日 19時
