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「·······なんでいるの?」
「ここ、俺ん家だし。」
「そうじゃなくてさ······、」
喋り方は男らしいくせに、
こういう時だけ年下という武器を使って
きゅるるんお目目で私を見つめてくる彼は、
眠そうに目を擦って
またもぞもぞしながら布団に潜り込んだ。
「·········やっぱ私、ソファーで寝てくる。」
「いいって、
こうしとけばいいじゃん。
もしかして恥ずかしい?
大丈夫、俺は気にしてないから。」
もし北山くんが大丈夫でも
私は全然大丈夫じゃなくて、
今は全く頭が回らない状態なのに、
流されやすい私は、軽く
くいって腕を引っ張られただけで
布団の中に収まってしまうこのバカ野郎だった。
「あー、全然寝れねぇ。」
さっきまでは
とろんってすぐにでも落ちてしまいそうな
眠たそうな目だったのに、
横から聞こえたのは
ものすごく冴えた声。
とか言いながら私も全然眠れない。
きっとそれは、85%ぐらい北山くんのせいだと思うけど。
「今更聞くけどさ、
Aさんって今彼氏いんの?」
「·····いるわけないでしょ。」
「じゃあ結構ご無沙汰なんだ。」
北山くんってさ、
話すことはそこらのおじさんと一緒だよね。
もし上司だったセクハラで訴えてたもんね。
恥ずかしくてずっと上を向いてるから
北山くんの顔は見えないんだけど、
きっと今、ものすごく悪い顔をしてそう。
「たまにしないと、寂しくなんないの?」
「最低。」
でもね、たまに思うことはあるの。
もうすぐ30を迎えるアラサーが、
女としての役目を全然果たせてないなんて、
なんだかたまに、空っぽなるっていうか、
このまま一人でやってくのかなって。
「って、ベッドの上で
聞くことじゃなかったか。」
もぞもぞっと布団の動く音が聞こえて、
北山くんがこちらを向いたのが分かる。
「俺、フリーだよ?」
「何が言いたいのよ·····、」
甘い声へと変換されて、
私の心もころっといきそうになる。
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「・・・・俺が寂しさ埋めたげよっか?」
耳元で唇をあてがうように囁かれた言葉は、
身体が痺れるぐらい
完全に男性と感じさせられるそのものだった。
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あい(プロフ) - りなさん» はじめまして、コメントありがとうございます^^きゅんきゅんしていただけましたか!一番嬉しいお言葉です(笑)続編もupさせていただきましたので、是非そちらでもお待ちしております☆ (2018年5月21日 1時) (レス) id: dd8208cd00 (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - 続編楽しみです!きゅんきゅんです! (2018年5月21日 0時) (レス) id: 7acbea5606 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - はちみつさん» ・・え?はちみつさん?こちらこそいつも小説読ませてもらってますっ!いきなりの登場でびっくりです・・(笑)私もこのお話の北山さん大好きなんですよね〜、もどかしいんですけどリア恋はやっぱり北山さんが一番似合うなと思って妄想が止まりませんでした(北山担) (2018年5月20日 11時) (レス) id: dd8208cd00 (このIDを非表示/違反報告)
はちみつ(プロフ) - こんにちは^^*小説読ませてもらってコメントしてしまいました( ´ ▽ ` )俺が好きでしょみっくん、気持ち分かります!近くにいるリア恋すぎてね、なかなか好きって気付けないんだけど何だかんだで北山さんが一番なんです!(北山担の意見笑)またキュン作品待ってます♪ (2018年5月20日 9時) (レス) id: 110603a9b6 (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - mokaさん» mokaさん、またまたありがとうございます!こんな風に優しすぎて胸が苦しくなるほどの彼氏いませんかね(いない)玉森さんの年下設定なら、私の作品で既に書いているので、多分一番書きやすいかと思います(笑)またまたお時間いただきますが、ぜひお待ち下さい^^ (2018年3月21日 22時) (レス) id: dd8208cd00 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あい | 作成日時:2018年2月27日 1時