助けてくれたのは…ーーーでした【うらたぬき】 (ページ26)

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２４話ページ26

貴方side

「あのさ…ちょっと座って？」

『うん？』

なんだろう

「歌い手って知ってる？」

『んー…聞いたことあるようなないような…』

「実はな、声優以外に歌い手をやってる」

『渉が？』

「ん。あ、因みに坂田とセンラ、麻琴、多分お前の友人も」

『えぇーそうなんだ！凄いね』

「…！(意外と大丈夫だった…？)」

『渉がこんなにも成長してて私は嬉しいなぁ。忙しいんでしょ？』

「んー、今はそうでもないかも。また、夏とかにかれば、ツアー的にやらなきゃいけないけど。」

『そうなんだぁ。』

渉だけがなんか、凄いって思うからちょっと憂鬱な気分になるけど、あんな小さかった渉がこんなにも成長してて私は嬉しいって思う。

「そ。多分、お前がさっき歌った曲俺らの曲」

『えぇ！！そうなんだ！』

「shouter」

『shouter…か…』

「そ。叫ぶって意味に値するよ」

『あぁ…あの曲さ、泣きながら生まれたからにはとか、人の人生に関わる話みたいだよね』

「うん。俺らがあんな曲歌っていいのかって思ったぐらいだけど。やっぱり、聞いてもらいたい気持ちが強くなった。」

『そっか。他には動画投稿してるの？』

それだったらもっと知りたい。
初恋の人だし…

「うん。あ、パソコンある？」

『あるよー。ちょっと待ってね』

『はい。』

「えっと…ようつべ…えっと…浦島坂田船…っと」

『浦島坂田船って言うんだ。』

「うん。俺は因みに浦で、うらたぬきっつう名前で活動してる」

『ほう』

「麻琴は、志麻だから島。坂田はあほの坂田ととなりの坂田だから、そのまんまの坂田。センラは船。」

『なんか、海賊って感じするね。船がつくと』

「そうだなw」

『わぁ、いっぱい出てきてる…凄いね』

「ん。良かったら後で聞いてみてよ」

『うん！勿論だよ！』

そっかぁ…というか、めっちゃ再生回数…

「多分、お前の友人の綾音さん？だっけ？多分…あるふぁきゅん。っていう歌い手だと思う…声的に」

『ふむ…！φ(._. )ﾒﾓﾒﾓ調べてみますっ！』

「お、おうw」

そっかぁ。皆、凄いなぁ。

皆、皆、遠い存在みたいに思えてきちゃった…私があんな所に入っていいのか…なぁ

「なぁに、遠い存在だから入る隙がないって思ってんだ。」

『え、、』

「図星か」

『いや、皆凄いのに、私だけって…』

「はぁ。ネガティブになるな。お前だって凄いだろ？俺には出来ない。」

『うん。渉、ありがとう』

「いいえ」