59 、仕事と私情は別々で ページ25
Aは太宰がサボった分の仕事の処理を行なっていた。
パソコンの使用は極力しないように、と情報管理には徹底しているポートマフィアだ。一枚一枚手書きをしている。
「あら、お客さんではありませんか。」
そう呟くとAは執務室を後にし、一階ロビーに向かった。
ロビーには銃をかまえた構成員と侵入者が抗戦していた。
「どいてください。」
一言そう言えば次の瞬間、侵入者の皮膚は凍り付いていた。
「A様お手数おかけしました」
構成員達が深々と自分たちよりも年下の少女にお辞儀していた。
Aは無表情であるが内心呆れていた。
「あなた方が私に謝る理由はありませんよ。
私が勝手に判断しただけですので。」
その言葉に温かさなどはないものの、構成員は喜んでいた。
「A様って中原さんみたいに優しいよな!」
「わかるぜ!あの方の部下とは思えないぐらい優しいもんな!」
「私、A様が幹部になられる時は直属の部隊に入りたいなぁ」
Aは構成員から絶大な人気を得ていた。
そんなことを知らないAは執務室で終わりそうにもない資料を相手にしていた。
そんな多忙なAをしょっちゅう呼び出す人物が三人いる。
資料を作成していると扉がノックされた。
これはエリスだろう。きっとお茶会のお誘いだ。
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作者名:yugi 0434 | 作者ホームページ:http://commu.nosv.org/profile
作成日時:2019年1月23日 23時