愛の隙間に 【ヤンデレ】【歌い手】

幼なじみの境界線　「そらる」 ページ11

夢華様よりリクエスト

そらるsibe

いつだってそうだった。
俺とAはいつも幼なじみの関係止まり。

まだ、幼稚園児の頃に彼女に言われた。

「そらる、好き！！おっきくなったら結婚しようね！」

それに俺はなんて返事したっけ。
余りにも前の事で、正直覚えてないが、俺は今も昔も変わらず、Aが一番好きだったので、肯定的な返事をしたことは確かだ。

Aは、幼稚園の友達がいなかった。
その、人見知りな性格なせいで、いつもポツンと壁に寄りかかって、皆が遊んでいるのを傍観していた。

そんなAにいつも優しくしてあげたのは俺だった。
いつも、いつも沢山喋りかけて、遊んだ。
Aは、俺に構ってもらえたら、すごく嬉しそうな顔をした。

俺はその顔が好きだった。汚れなんて一切知らないような顔。


小学生になっても、Aは変わらなかった。
俺しか友達がいなくて、俺だけにしか関わろうとしないで。

とても気持ちよかった。
当然、中学生になっても、高校生になっても、この関係は変わらないと思っていた。

だけど、違った。 中学生になって、少し経ったら、


Aは、変わったのだ。


どうやら、中学生になって、ネットを使うことを許可され、そこから色々なサイトや動画をみていたら、いつのまにやら、普段の生活に、動画のネタやらを使うようになったらしい。

例えば、朝のスピーチの時間。今までのAだったら、顔を赤くして、小さな声でボソボソと喋っていたのに、今になると、あの頃とは別人のように明るくハキハキとした声で、思わず教室中が、大爆笑に包まれるくらい面白いスピーチをしている。

それから、クラスの男子や、少し目立つタイプの女子達に、積極的にからみにいったりした。

そんなAは、あっという間に、クラスの人気者になり、俺のことなんか、見向きもしなくなった。

喪失感が、一気に胸を襲う。









ねぇ、どうして俺をみてくれないの？

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