【銀魂】カ ミ サ マ

タイム ページ7

半ば強引に人捜しを依頼することになった私は、万事屋とやらに招かれ、作戦を練ることになっていた

目の前で紙とペンを構えた坂田さんも、いつもの
天パおばけとは違い、どこか真剣な雰囲気だ。





「人捜しの基本は一も二もなく特徴だ。
どんな奴だった？」

「そうですねぇ、素直でまっすぐな直毛で、
触ると柔らかそうな透き通った茶髪ですかねぇ」


「・・・いや、」
「これぞ最大にして最高の特徴です！」


「・・・他は」

「男性でした」



一瞬の無言の中、ちりんちりん、と
風鈴の音が響く。・・はっ、これはもしや！
もっと彼の髪の素晴らしさについて語れということなのだろうか。お言葉に甘えて口を開きかけた私。

そんな私を遮るように、坂田さんはため息をついた



「おいおい、ふざけんなよ。特徴ってのは、
身長とか年齢とか、ぱっとみただけでわかるもんを
言うんだよ。お前の性癖を基準にするな」

「パッと見ただけでわかりますよぉ！」

「お前だけな！
一般向けの情報をよこせっつってんだ！」

「だーかーらー！男性だって言ってます！」
「人類を2分割しただけだろうが！」





髪以外の部分に興味ねーのか、と頭を抱えられた。
正直、ないと言ってもいい。

世間で騒がれるハンサムとやらの基準は、
私にはわからない。挨拶がわりにチラ見するのは
頭！髪の質！一択である。





「こりゃだめだ、お手上げ」

「えっ」

「あと単純にお前と関わるのが嫌になってきた」
「それはただの悪口では？」



なんだよこの人。調査してやるって
自分から言いだしたくせに。金欠だから依頼料
落としてけって脅したくせに。




「・・・やっぱりただのペット捜索隊ですね」

「何だその目は。言っとくが今回の件で軽蔑されるべきは変態であるお前だからな」



話が一段落ついたと思ったのか、
舌打ちを一つこぼした坂田さんは、私がいることなど忘れてしまったようにテレビをつけた。
まだ段落っつか一文字も進んでないんだけども。




「あのぉ、坂田さーん？」
「うるせーな。五時から結野アナタイムなんだよ」

「・・・ケツの穴？」



ケツの穴をどうしようというのだろう。
怖いもの見たさで私もテレビ画面に目を向ける。




『夕方のニュースです。まずはーーー』



なんだニュースか。落胆した私の目に煙が舞う映像が飛び込んできた。そして、





「ーーーあ、あぁぁぁあ！！」
「うるせーな！何だよ突然！？」



思わず声をあげた。

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