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平常心 ページ22

朝、窓の外に広がる晴天と、聞こえる鳥の囀りをバックに、私は目を開けた。


・・どうにも頭が割れそうに痛い。


おかしい。私には、低血圧の類の傾向はない。
ーーとなれば、肩こりが悪化したか。



のっそりと体を起こした私は、「あ」と一声、
小さく漏らした。








「・・・そうだったぁぁあ!!」



蘇るのは、私の頭を優しく撫でる大きな手と、
低く落ち着いた声。

揺れる銀髪が、店内の照明に照らされた光景。




(ーー私は、昨日何の話をしてた・・?)




考えれば考えるほど、鮮明に思い出してきた。
断片的な記憶は、やがて一つに繋がっていく。

・・あぁ、これはもう、





「死にてェ」




だってだって、プライベートもクソもない話を
していた気がする。全てを赤裸々に語ったわけでは
ないはずだけど、ーーそれにしても、ディープな
話をしたような。

よりによって、あの男に。


いやはや、酔いとは恐ろしや。
数分間、頭を抱えていた私だったが、





(ところで、今日は何曜日?)









ーーーどうやらショックに浸ってる暇はないようだ

時計を見れば、おやまあ、遅刻確定。
助手の雷、落ちることが約束された。


最近本当にツイてない。
いや、私は生まれたときからツイてないけど。

そうだそうだ。今更一度二度の失敗がなんだ。
痛くも痒くもないぞ。


朝食が食べられなくたって、向かう道中、信号に
ひっかかりまくったって、私は挫けないぞ。







(もう二度と会いませんように!!)



私の黒歴史を脳内に刻んだ坂田銀時とは、
闇雲に顔を合わせるわけにはいけない。


平常心、平常心。

今から助手に雷を落とされるのだ。怖い怖い。
あれは何よりも怖いんだぞ!そうだそっちに集中だ

あんなモジャニートに脳内を
もっていかれるなど言語道断である。





やがて見えてきた馴染みある白い建物を前に、
私は全力で頭をリセットさせた。

誘導尋問→←アテが外れた。



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設定タグ:銀魂 , 坂田銀時   
作品ジャンル:アニメ
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シュシュ☆☆(プロフ) - 白桜姫さん» 更新が遅くなって申し訳ありません…!読んでくださり、ありがとうございます!時間を見つけてチマチマとですが、更新していきますので、よろしくお願い致します! (2019年1月20日 12時) (レス) id: ad40a3ccd1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - 時雨さん» ありがとうございます!連続更新が難しい中、こうして足を運んでいただけて嬉しいです!最後まで、しっかりたどり着きたいと思います! (2019年1月20日 12時) (レス) id: ad40a3ccd1 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - なっかさん» ありがとうございます!こんな亀更新にお付きあいいただき、感無量でございます…!やはり、頭撫で撫では女のツボですよね!! (2019年1月20日 12時) (レス) id: ad40a3ccd1 (このIDを非表示/違反報告)
白桜姫 - 久しぶりの更新嬉しかったです!次の再新も楽しみにしてます^ ^ (2018年12月29日 1時) (レス) id: a386c69c5e (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - シュシュ様の作品はどれもギャグ要素と恋愛要素の緩急が素晴らしくて読んでいて飽きません。無理なさらずにシュシュ様のペースで更新頑張ってください! (2018年10月31日 0時) (レス) id: a393c4fa96 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シュシュ☆☆ | 作者ホームページ:   
作成日時:2018年9月23日 12時

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