【銀魂】うまく生きる為の方法

誘導尋問 ページ23

「常連の名前を間違えるわ、黙って太もも触らせるわ・・今日のあなたはおかしい。間違いなく」



助手にしみじみとこんなことを言わせしめる私。
確かに、今日の私はおかしいのかもしれない。

何があったんですか、と呆れ気味に聞いてくる
助手に、無言を返す。だって、あれだけこの子に
注意されたのに、またあの男と飲みにいって、
弱味にも似た話を暴露したなんて、言えるわけない

そんなの、いよいよ殺される。

助手のポケットからのぞいてるシャープペンは、
書き物をするためだけの道具じゃないのだ。
8割がた凶器である。



情けなく背を丸める私に、助手は小さく溜息を
ついた。



「ーーーあの、Aさん、プライベートにまで
口出すつもりはないんですけど、・・仕事に影響が
あるとなれば、見過ごすわけにはいかないんです。
私はこれでも助手なので」

「・・・ハイ」


「仕事さえしっかりやってくれれば、あなたが外で
誰と会っていようが、それは自由です」


「ハイ。・・・ン？」





・・おかしいぞ。私は何も喋ってないのに、
どうにも事態が、核心に動いているように感じる

"誰と会っていようが"？

きみは何を言ってるんだねと顔をあげようとした私を知ってか知らずか、すかさず口を開く優秀な助手







「・・・あの男と、懇意なんですか？」

「ぶぼっ」




ハイきました。
前置きが雑すぎて、心の準備ができてませんでした

段階の一番下だけつついて、そのまま核心に
飛び込んできました。ハイ唐突すぎる。





「な、何を言ってるんだね助手よ。私と坂田銀時が
懇意ィィ？どこをどう見たらそうなるんだね」

「へー、さかたぎんときって言うんですか」



「・・・あ」

「アホですね」



なんということだ。フルネームである。
お酒の名前だヨー？とかごまかすわけにもいかない

純日本人の名前なのだ。いや日本酒ならいけるか？


ーー無理だわ。






「は、嵌めたな助手！！」

「カウンセラーのくせに
誘導されてどうするんです」




仕方ない。私はこれでも根は純粋なのだ。
騙されやすいのは、何も悪いことじゃない。







「少し前までボロクソに言ってたくせに随分急激に
親しくなったんですね」

「べ、別に親しくなったわけじゃ」

「だってAさん、
滅多に人と飲みにいかないでしょ」

「あ、あれは本意じゃない！」


「・・やっぱり飲みに行ったんですね」



「・・・・あぁあ！！」
「アホですね」




嵌められた！(二度目)

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