謎の憤り ページ7
ー銀時サイドー
「その答えは納得できません」とA。
突如シリアスヅラに変化したそいつは、ズカズカと
俺に詰め寄った。
「普通とは何ですか。物事をテキトーに流す時の
常套句じゃないですか」
「どどどどったのAチャン！！」
能面のような清々しいほどの無表情。
今にもその脇に抱えたお盆で殴られそうである。
つまり俺は今、危機に瀕している。危険を予期して
いるのだ。
こりゃ言うまで見逃してくれそうにない。
観念した俺は、ごほん、と一つ咳払い。
「・・いやつまりだな、おたくの実家で作ってる
じゃがいもの味？可もなく不可もなくってことなの
わかる？」
「可もなく不可もなくゥ？」
そうして、またこちらが理解不能な領域で
怒りを爆発させるうちの常連客。
店の奥で作業する店主も、なかなか終わらぬ攻防を
怪訝そうに眺めている。
「ーーーそれは"普通"を言い換えた言葉に
過ぎませんよね変わってませんよね
ナメてるんですかアホなんですか何なんですか」
「いやそっちが何なんですかァァア！？」
いつもの穏やかなあのAはどこに行ったのか。
暖かな笑みで俺たちを迎える普通に良い奴はいずこ
「・・ったくどいつもこいつも。語彙力の低下が
著しいんですよ。スマホにパソコン、
蔓延るネットコミュニケーションがそうさせる
人類の悲しき末路ということですね納得です」
「いやAサン？」
「もういいです。ーーご注文は？」
圧力に負け、裏メニューの宇治銀時丼を口走る。
Aはせっせと機械的にメモを書き記し、
踵を返したのだった。
(・・何にキレてたわけ、)
急速に訪れた平穏に、俺はドッとため息をつく。
突然の変化には驚いたが、ーーまあ、俺が人の気に
触れ怒らせることなんざ日常茶飯事だ。
あいつも疲れてんだろ。そういうことにしておこう
さっきのやりとりの間にすっかり冷めてしまった
おしぼりで再度手を拭い、料理が運ばれてくるまで
しばしボーッとすることにした。
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シュシュ☆☆(プロフ) - インクさん» 変換ミスです。申し訳ありません！ご指摘、本当にありがとうございます！ (2018年4月1日 1時) (
レス) id: ad40a3ccd1 (このIDを非表示/違反報告)
インク(プロフ) - スマートに の話の1部分「孫にも衣装」→「馬子にも衣装」です (2018年3月31日 23時) (レス) id: 2fb63eb0d6 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - ♪( ´θ｀)ノさん» ありがとうございます！ありがたきお言葉…！惚れ惚れしていただける作品…かけるよう頑張ります！よろしくお願いいたします！ (2018年2月18日 11時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)
シュシュ☆☆(プロフ) - ナナさん» ありがとうございます！お時間ありましたら、のぞいてやってください！いつも感謝です！ (2018年2月18日 11時) (レス) id: a89349d530 (このIDを非表示/違反報告)
♪( ´θ｀)ノ - いつも更新を心待ちにして居ります。シュシュ様の物語に惚れ惚れとして居ります！これからも執筆頑張って下さいね (2018年1月27日 17時) (レス) id: 1b93fa20e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シュシュ☆☆
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作成日時：2018年1月22日 23時
