【銀魂】可もなく不可もなく

一理ある ページ16

やっと沖田さんに解放されたのは、
30分話し込んだあとであった。

雨の勢いは収まったが、一向に水たまりを叩く
雫は止まないようだ。







「お、どーしたAちゃん。
思いつめたような顔して」

「いえちょっといろいろありまして」




"わかった。あんたにゃ話題性がねェ"と。
最終的に文春砲みたいな話になってお開きに
なったのだった。

浮気とか熱愛とか、そういうのが私にはないんだと

いや知らないよ、って話。
話題性って何だと思ったけど、ーーまあ確かに、
変な人って日常生活の中で数々の伝説を残している


例えば銀さんだって、この前仕事中に愚痴ってた話では、家賃回収にきた家主さんと口論になり、
腎臓を売られそうになったとか。

従業員である神楽ちゃんは、白飯を一食で10合も
平らげたとか。

新八くんは、とんでもない音痴なんだとか。



とにかく、キャラが濃い。
常に伝説を生み出すという離れ業。





(私には、何もないかもなぁ)



食欲も人並みだし、家賃はちゃんと払ってるし、
ちなみに歌に関しても微妙なところ。

話題性、か。一理あることにはある、かも。
なんて、冷静になった今だからこそ肯定できる。
意外と的を射たこと言ってたんだあの人。






「ーー恋愛に関しても、」



もっと昔に一、二度くらい。子供の頃の恋愛なんて
ほとんどはノリとテンション。
私たちだってそうだったし、おかげで長続きは
しなかった。





「・・何だかなぁ」



いや、銀さんは普通でもいいじゃないかって
言ってたし。もはや諦めていたことじゃないか。
今更何をグズグズ悩んでいるのやら。

こわっ！！！→←解せない

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