私の彼氏は「オネエ」時々「オトコノコ」です

オネエ ３１話 ページ36

狩崎side





私がユニット順位戦を楽しみにしていた理由は、この最後の催しにもあった。





実行委員だった私は前々から知っていたため、当日に発表するモデルを決めるのにワクワクしていたのだ。





蓮巳先輩はもちろん反対したが、生徒会と話し合った結果『女装』をテーマにこの催しを進めることに決定。





この催しの最も面白いところ、それは





選ばれたモデルは、当日までテーマも自分が出場することも知らないところである。





何も知らずに当日、観客を集めるために恥ずかしい思いをするというオチを狙う生徒会の作戦なのだ。





少々可哀想な部分はあるものの、それも学院の向上と思えばなんてことない！((





『アイドル科から選ばれし女装モデル！


1人目は、水を好いてぷかぷかしている、


【深海 奏汰】くんです！！』





名前を呼ばれるとステージ上に現れる奏汰先輩。





「みんな〜、“わたし”といっしょに、

ぷかぷかしましょう〜♪」





ロングのカツラを被り、その長い髪を耳にかけて色気を出しまくる。





そして整った顔の一部、唇の口角が上がり、なんとも美しい笑顔が出来上がった。





「綺麗すぎるぅぅぅ」「ぷかぷかする！！」





初っ端からこれって…





殺す気か←





舞台に上がる前にモデルには『めいっぱいオンナノコアピールしろ』と命令を出している((





まさかこんな高レベルを最初から出してくるなんて思っていなかった。





さぁ、残りの人たちはどういうアピールをしてくれるのだろうか…！





―――――――――





「ぷかぷか〜♪」

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