私の彼氏は「オネエ」時々「オトコノコ」です

オネエ ２７話 ページ31

狩崎side





『う、そ、でしょ…？』





いつもと雰囲気の違う緋色が、そこにはいた。





「首位取ってくるから、覚悟しとけよ？」





返答に困って何も動けずにいると、





「あぁ、そんな堅くなるなって。

俺…」





緋色がそう言いかけた時、「futureさん！1回目の出番なので準備の方お願いします！」とスタッフからのコールが。





「わかりました！

…じゃ、見ててね。俺だけのこと。」





とだけ言って緋色は去っていってしまった。





最後に緋色が言いかけたこと、なんだったんだろう？





気になることはいろいろあったけれど、今日は司会をやることになっていたため、私はステージ上でイベントの進行を始めた。





――――――――――――――――――――
緋色side





くそっ、スタッフのやつ、どんだけ空気読めないんだよっ





俺…





絶対に首位とって、1位になって、Aのこと振り向かせてみせるから。





『皆様お待たせ致しました！

第1回戦1組目は近未来をモチーフにした、情熱と冷静さをモットーとする期待の新ユニット、future！

それに対抗するのは、小さくてかわいいがテーマで、とても和やかなファンシーユニット、Ra*bits！

それではライブ、スタートです！』





Aのユニット紹介が終わる。





「未来は、情熱と冷静さで切り拓く。」





負けない。

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